Amazon Go Groceryがもたらすフード革命

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シアトルにオープンしたAmazon Go Glocery店舗(Image Credit : Taishi Masubuchi)

Amazonは同社史上初となるフルサイズのキャッシャーレススーパーマーケットのオープンにより、フードシステムに大規模なパーソナライゼーションをもたらし、第二次世界大戦の終わり以降長らく保たれてきた常識を覆そうとしている。

戦後、連邦政府の法案に反映された食糧政策は、食糧を豊富に、手頃な価格で、そして安全に保つことだった。Cargillの前CEOであるGreg Pageの言葉を借りれば、米国連邦政府は、地球上には各人たった1ドルですべての人に十分な食料があることを保証している。

これは、特にカロリーとタンパク質の生産にフォーカスした食糧政策だ(原料となるトウモロコシ、パンになる小麦、家畜飼料のための大豆とする)。この政策の結果、商品価格が大幅に低下し、中西部の農作物生産者は生計を立てることができなくなり、一人前の分量が数年ごとに倍増するほど安価で糖尿病を引き起こす「ファストフード国家の食品」に行き着いた。全く、誰も得をしない食糧政策だ。

食品システムの反対側で、消費者にも目を向けてほしい。Hellmann’sなどの「レガシーブランド」が衰退している一方で、Sir Kensington’sのようなオーガニックブランドは急速に成長している。これは消費者が食に対し、価値観、味、願望を反映するようになりつつあることの表れである。

ほぼすべてのレガシーフードブランドの売上は横ばいまたは減少しているが、小さなエキゾチックフードブランドは急成長している。小売業者はとにかくCheeriosのような商品では稼げないため、より稼げるNature’s Path、Cascadian Farms、Bob’s Red Millのような商品を棚に置きたがっている。そして、消費者が欲しているのもそれらのブランドなのだ。

もちろん、Amazonのホールフーズは、主流になりつつある最新のニッチフードサービスを実験していく発信者でありマスターだ。ホールフーズは、ヴィーガン、肉中心の古食、ナッツ中心のスーパーフード、ナッツを含まない低刺激性スナックなど、トレンドの完全食に対応している。

大きなストアは通常、価格や機能をスマートフォンを使って比較する消費者を恐れる。しかしAmazonは、販売を促進するハイパーパーソナライズされた情報を顧客に提供する道を切り開いた。考えられるあらゆる倫理的、実践的、また物理的な軸に沿って、各ストックユニットを探索できるプロジェクトとの関係性を目の当たりにできる。

また、数百台のカメラとセンサーで消費者を追跡するキャッシャーレススーパーマーケットでの最新実験にも注目したい。 Amazonは「自動運転車で使用されているのと同じタイプのテクノロジー:コンピュータービジョン、センサーフュージョン、ディープラーニング」を使用して、どの顧客がどの製品を排除(または閲覧のみ)するかを特定および監視する。

商品への視線や接触、足取りなどが分析され、この発表後にKrogerやCostcoのようなレガシー食料品チェーンが株式市場において大敗していることに驚きはない。Amazonが成したのは、それが偶然であれ意図的であれ、戦後の食糧システム全体をかき回し、作物助成金によってではなく、背後にいる消費者によって動かされる仕組みに変えたことだ。

消費者は、Amazon Goのかなり正確にパーソナライズされたレコメンドにより、オーガニックスペルト、インコーン、エンマー小麦入りの朝食シリアルなどを列に並ばずに購入できる。それだけでなく、他の農家が育てている冬小麦を栽培していないがために突然生計を立てられるようになった農家に対して、より多く支払おうという意思が逆伝播する。

多様な植物、サステナブルな生産過程、またテロワール(場所・気候・土壌などの栽培環境)など、特定の属性を持つ食品をより多くの消費者が望むほど、農場システムは分解され、農家が生計を立てるための実行可能な道を提供する。アメリカの田舎にとっては、よいことなのではないだろうか?

VentureBeat編集部注:この記事をゲストポストしてくれたAdam Wolf氏はアグリテックスタートアップのArable Labs.の創業者であり、チーフサイエンティスト。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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