Ant Financial (螞蟻金融)、スウェーデンの後払い決済アプリ「Klarna」に出資——欧州市場展開を強化

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中国のオンラインマーケットプレイス Alibaba(阿里巴巴)の金融部門 Ant Financial(螞蟻金融)は、スウェーデンの後払い決済アプリ「Klarna」の少数株式を取得したと、Klarna が4日発表した

重要視すべき理由:中国のオンライン決済市場は事実上、WeChat Pay(微信支付)と Alipay(支付宝)が独占しているため、Ant Financial はヨーロッパの消費者に参入する動きに乗り出した。

  • Tencent(騰訊)もまたヨーロッパへの進出を目指しており、ヨーロッパは中国最大のアプリ同士が競争する新たな舞台になりつつある。

Alipay と Alibaba Group は、小売業のイノベーションやアプリエコノミーの世界的先導役だ。決済や買い物の将来を定義する上で、Klarna に示されたこの自信をうれしく思う。(Klarna CEO の Sebastian Siemiątkowski 氏)

詳細情報:ロイターは、本件に詳しい情報筋の話として、今回の出資が Klarna の株式に占める割合は1%未満で、既存株式と新規株式で構成されると伝えた

  • Klarna は後払い決済サービスを提供。買い物客は商品を購入後、14〜30日以内に代金を支払う。
  • Klarna のサービスはすでに Alibaba の海外向け EC プラットフォーム「Aliexpress(全球速売通)」で利用可能だ。

背景:Ant Financial は11月、フランスのスタートアップ Worldlineと提携、Alipay をヨーロッパに持ち込みアジアの観光客に決済サービスを提供すると発表した。少なくともヨーロッパの5つのモバイルウォレットプラットフォームが Alipay と提携、ヨーロッパで決済サービスを提供している。プラットフォーム全体でのユーザ数合計は500万人。

  • Ant Financial のヨーロッパのフィンテックへの最大の動きの一つは、2019年2月にイギリス拠点の決済グループ WorldFirst を7億米ドルで買収したことだ。
  • 中国のデジタル決済で Alipay 最大の競合である WeChat Pay 運営元の Tencent もまた、すでにヨーロッパに進出している。
  • Tencent は2018年、ドイツのオンラインバンク N26 のシリーズ B ラウンドをリードし、1億6,000万米ドルを出資した。2020年1月には、フランスのデジタル決済アプリ「Lydia」のシリーズ B ラウンドをリードし、4,500万米ドルを出資した。
  • 2005年に設立された Klarna の評価額は55億米ドル。 Financial Timesによると、Klarna の投資家には、グローバル決済プロバイダー の Visa、ニューヨークの投資会社 BlackRock、ベンチャーキャピタルグループの Sequoia Capital などがいる。
  • Klarna は、H&M、Asos、Expedia Group、Ikea、Farfetch、Adidas、Spotify、Samsung、Nike など世界20万の小売業者にサービスを提供しているとされる。
  • また、世界中にいる顧客数は8,000万人で、「最も近いアメリカの競合よりも月間アプリダウンロードが20万回以上多くなっている」という。
  • 2019年、Klarnaの年間収益は前年比3分の1増加して7億4,000万米ドルとなった。しかし、Financial Times によるとアメリカ市場への進出と大きな信用失墜が純損失につながった。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】