ワシントン大学、市民が抗ウイルスタンパク質の折りたたみ構造解析に参加できるパズルゲームをローンチ

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ワシントン大学新型コロナウイルス「COVID-19」に対処すべく、同ウイルスがヒトの細胞を攻撃するのを阻止できるタンパク質合成に挑戦できるパズルゲームをローンチした。

このゲームは、ワシントン大学ゲームサイエンスセンター(Center for Game Science)の Web サイト「Foldit」で入手できる。Foldit は、20万人以上の登録プレーヤーのクラウドソーシングを活用しタンパク質研究を行っている。これは市民科学(citizen science)の実例であり、ゲームプレイを正当化するもう一つの理由でもある。

ゲームの結果、抗ウイルスタンパク質の有望なアイデアが得られた場合、その結果は科学者によってテストされることになる。シアトルにあるワシントン大学タンパク質設計研究所は、必要に応じてそのタンパク質を製造できる。空間推論スキルに自信がある人は、数時間ビデオゲームをプレイすることで、これらのパズルを解くのが得意なはずだ。コロナウイルスのタンパク質を止めるには、どんな形状で、どのように機能し、どのタンパク質がそれを打ち消すことができるかを知る必要がある。

新型コロナウイルスはこれまでに3,100人以上の命を奪い、92,000人以上に感染した(3月3日現在)。流行は中国で始まったが、世界中の何十もの国々に広がっており、ワシントン州でも一部の人々の死因となっている。 Seti @ Home が PlayStation を使った地球外生物の検索にコンピューティングパワーを提供した例など、研究者は以前から大きなプロジェクトのためにゲームに目を向けてきた。

コロナウイルス流行により、Mobile World Congress、Game Developers Conference、Facebook の F8 など多くの大規模テクノロジーカンファレンスが中止された。日本などの国々では、学校などの日常的な活動を休止するまでに至っている。パズルを解いた優秀者は、リーダーボードにスコア付きで表示される。

詳細は次の通りだ。

コロナウイルスはその表面に突起を持ち、ヒト細胞の表面にある受容体タンパク質に強く結合する。コロナウイルス突起タンパク質がヒト受容体タンパク質に結合すると、ウイルスはヒト細胞に感染し複製する可能性がある。ここ数週間で、研究者らは COVID-19 のコロナウイルス突起タンパク質の構造と、それがヒトの受容体タンパク質にどのように結合するかを突き止めた。このコロナウイルス突起タンパク質に結合するタンパク質を設計できれば、それを使ってヒト細胞との相互作用を遮断し、感染を止めることができる!

このパズルでは、プレイヤーにコロナウイルス突起タンパク質の結合部位が提示される。突起タンパク質が通常ヒト細胞受容体タンパク質と相互作用する結合部位の側鎖を除き、骨格とほとんどの側鎖は完全に凍結されている。プレーヤーはこれらの側鎖に結合し、ヒト細胞受容体タンパク質との相互作用をブロックする新しいタンパク質を設計できる。コロナウイルスの標的に結合するために、この結合部位で突起タンパク質と多くの接点と水素結合する設計が求められる。しかし、適切に折り畳むために、設計には多くの二次構造(らせん構造または面構造)と大きな核が必要だ。詳細については、パズルのコメントを参照してほしい。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】