中国最大級のティー飲料チェーン「Hey Tea(喜茶)」は、160億人民元(約2,430億円相当)を超えるバリュエーションで新たな資金調達をまもなくクローズすると報じられた。昨年7月時点では、同社のバリュエーションは90億人民元(約1,370億円)だった。
重要視すべき理由:中国ではバブルティーチェーン Hey Tea と 「Naixue’s Tea(奈雪の茶)」が、スターバックスや Luckin Coffee(瑞幸咖啡)などコーヒーチェーン大手と真っ向から競い合っており、従来の飲料カテゴリが曖昧になりつつある。
- Hey Tea のライバルである Naixue’s Tea は、アメリカで4億米ドルの新規株式公開に向けて準備を進めていると言われている。
- Hey Teaは、WeChat(微信)のようなソーシャルアプリを活用することで、中国の飲料チェーンのデジタル化の先駆けとなった。
- 飲料チェーンは、新型コロナウイルスの発生により事業が大幅に縮小した結果ピンチを感じており、ベンチャーキャピタリストは事業規模の理由から流行を乗り切るのに有利な立場にあるトッププレイヤーを評価している。
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詳細情報:Hey Teaの新しい資金調達ラウンドは、アジアにフォーカスした世界的プライベートエクイティ企業 Hillhouse Capital(高瓴資本)と Coatue Management(蔻図資本)、そして Didi(滴滴出行)、Lyft、Grab などモビリティ市場大手に投資実績のあるアメリカのファンドがリードしたと地元メディアが報じた。投資額は明らかにされていない。
- Hey Tea は現在、中国の35都市以上に450店舗、シンガポールに4店舗を展開している。
- 同社の「WeChat ミニアプリ(微信小程序)」のユーザ数は2019年時点で2,150万人に達している。そのうち、1年間に新たに増えたのは1,580万人。
- Hey Tea からは、すぐにコメントを得られなかった。
背景:Hey Tea は2012年、中国南部の広東省でスタートし、その後、中国のほとんどの一級都市と二級都市に拡大した。
- オンラインとオフラインの体験を統合すること(OMO)を目標に、Hey Tea は6月、ソフトウェアとハードウェアの設計、技術検索、玩具やアニメの開発などにまたがる子会社を設立した。
- 同社は2016年にシリーズ A 、2018年にシリーズ B をクローズし、総額5億人民元(約76.2億円)を調達した。Tencent(騰訊)と Sequoia Capital(紅杉資本)は昨年7月、Hey Tea のシリーズ B+ を90億人民元(約1,370億円)のバリュエーションでリードインベスターを務めた(調達額非開示)と報じられている。
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