1年契約のAirbnb「Zumper」が目指す、長期滞在型民泊の可能性と体験

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ピックアップ:Zumper Secures $60M To Become The ‘Airbnb For One-Year Leasing’

ニュースサマリ:賃貸住宅のマーケットプレイスを運営する「Zumper」は10日、シリーズDにて6000万ドルの資金調達を実施したことを発表した。リード投資家にはe.venturesが参加し、Greycroftも同ランドに参加している。

同社は米国・カナダにおける賃貸マーケットプレイスを展開するスタートアップ。「ホテル予約のシームレスさを賃貸に」をミッションに置き、賃貸契約までの手軽さを売りとしている。今回の調達ラウンドにて、同社は2012年の創業依頼、累計で1億5000万ドルの資金調達に成功していることになる。

話題のポイント:「賃貸のシームレス体験」を自称するZumperですが、賃貸契約の流れをオンラインへシフトさせただけであれば、同社以外にもZillowやApartments.comなどのオンライン型マーケットプレイスは数多く登場しています。

また、Zumperは「Airbnb For One Year Leasing」の実現を目標としているものの、中長期型民泊も例えばWhyHotelなど多岐にわたって勢力拡大が始まっています。そのため、Zumper特有なオリジナリティー性はそこまでないのが実情です。

とはいえ、同社は今後の戦略に「Airbnb」というキーワードを持ち出しています。これは、今後の展開としてZillowなどには見られない、個人間の利用体験を加速していくことが想定できます。

特に注目したい体験が支払いです。同社ではアプリ内にて家賃の支払いが完了するペイメントの仕組みの導入を開始しています。つまりサービスプラットフォーマーとして家賃のやりとりを集約しているのですが、これはUberやAirbnbなどでもお馴染みの体験で、利用しているサービス(今回の場合は賃貸している家)をスイッチしやすいことにつながります。

例えば先日シリーズAにて2000万ドルを調達した「Landing」もひとつの参考です。同社では、メンバーシップ型の賃貸契約サービスを導入することで、入居から退去まで、まさにフレキシブルな体験提供を目指しています。

<参考記事>

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一方で全てがシンプルに設計されているかというとイマイチな点もあります。

上図はZumperの賃貸申し込み(問い合わせ)初期画面です。簡単な個人情報のみで、問い合わせが可能なのはありがたいですが、これ自体はZilliowなどでも一般的なフローとなっています。同画面からの問い合わせ後、担当者より連絡があり、物件の内覧といった流れです。

これでは「Airbnbの楽さ」や「ホテルのような予約体験」には程遠い煩わしさが伴います。民泊プラットフォームが持つスムーズさを実現するためにはこのあたりのフローも何かアイデアが欲しいところ。

まあ、一年契約なので契約や諸手続きが煩雑なプロセスなこともあり、確かに問い合わせまではデジタル化されていても、その後のやり取りを旧来型に据え置いているのはプライオリティの問題だけなのかもしれませんが。

 

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