宿泊移動から「荷物の煩わしさ」を取り除くAirporterが2億円調達

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Image Credit : Airpoter

ニュースサマリー:空港~宿泊施設の手荷物当日配送サービス「Airporter」を運営するAirporterは27日、総額2億円の資金調達を実施したと発表した。同ラウンドに参加したのは、31VENTURES、マネックスベンチャーズ、Global Catalyst Partners、地域創⽣ソリューション、みずほキャピタルの5社。同社は昨年6月に、シリーズAの調達を完了していた。

話題のポイント:「観光時間を創出する」ことをミッションに掲げるのがAirporterです。同社は、旅をする際には欠かせない「荷物」の配達事業を展開しています。

利用方法は至って簡単です。事前に預かり場所と配送先を選択し支配いを済ませておけば、手ぶらでの移動ができます。空港から宿泊施設へ、または、宿泊施設から空港へ、のどちらの場合でも利用可能なため、現地到着から現地出発まで全く荷物を持たずに移動することが可能です。また、値段についても手の出しやすい価格帯に抑えられておりタクシーのように気軽さを持った利用が想定されています。

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実は、空港からホテル・市街間における荷物配達事業は海外を見ると複数スタートアップが台頭し始めていました。その中でも近年では、オンデマンド型、例えばスペインのBobやBagbnbなどがそれぞれ荷物配達版Uber・Airbnbのような形で事業を展開しています。

旅から煩わしさを取り除くという観点では、例えば旅先に必要な服を全て届けてくれるTRVL Porterなど、旅に「コンシェルジュ」サービスの民主化を目指すようなトレンドもあります。

これまでにもAirporterのような、コンシェルジュ的荷物配達の概念は存在していました。しかし、その多くは例えばクレジットカードの付帯サービスのようなケースで、利用者は限定的でした。つまり、Airporterの取り組みはこうした限られた層へ向けたサービスを、限りなくオープンにし、同社の掲げる「観光時間の創出」を実現するものといえるでしょう。

同社が本質的に狙っているのは「旅ナカにおける訪日外国人とのタッチポイントを持つサービス」としています。訪日旅行客で大型の荷物を持たない人はまずいないでしょうから、ここを入り口にしたのは納得感があります。

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Airpoterチーム:プレスリリースより

また同社がリリースでも言及しているように、今まで「荷物移動に対価を払う」という行為は一般化されていなかったため、抵抗がある方がいることも想像できます。

そうした根本的な問題解消に向け、同社では無料配送のビジネスモデルにも挑戦するそうです。無料配送で得られる顧客データを活用し、企業のマーケティング支援やデータ分析などを支援するということですが、この辺りがスムーズにいくかどうかも興味深い点です。

ここで一つCOVID-19の投資への影響についても考えてみましょう。

トラベル・ホスピタリティー系領域の代表格であるともいえる、AirbnbはCOVID-19以降、大きくダメージを受けています。コロナ前後の世界で移動者の絶対数減というのは避けられない現実となりそうです。事業会社からの出資が大きくストップすると囁かれる中、このタイミングでの出資となった31VENTURESはこのようにコメントしています。

今回のCOVID-19は全体的には良い影響ではないですが、その意味ではふるいにかけられ、本当に強い信念を持ち、ユーザーにとって価値のあるサービスを展開できるスタートアップだけが生き残って行くのだろうと考えております。特に、今回三井不動産とのCVCファンドから出資させていただいており、三井不動産系ホテルや商業施設等との連携を検討していく予定です。ある種、今後のグロースに向け良い仕込み期間が取れたとも考えております。

COVID-19によりある一定期間は移動が制限されるものの、力のあるスタートアップは必然的に生き残るため、注意は払っているでしょうが、特段トラベル・ホスピタリティー系だからどうこうと考えていないようです。

個人的にアフターコロナの世界観ではあらゆる企業が歩み寄り、サービスを充実させる方向へ向かっていくと感じています。そういう意味でも、スタートアップとエンタープライズ間における事業連携はさらに重要なポイントとなってくるのではないでしょうか。

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