
Image credit: TechNode/Shi Jiayi
中国の EC 大手 Alibaba(阿里巴巴)の子会社である Alibaba Cloud(阿里雲)は、中国国内の新型コロナウイルス流行による余波でデジタルサービスの需要が急増していることを受け、今後3年間にわたりクラウドインフラに2,000億人民元(282.7億米ドル)を充てる予定。
重要視すべき理由:Alibaba が2月に発表したところによると、同社のクラウド収入は、2019年12月までの四半期で前年比62%増加した。
- 新型コロナウイルス大流行により、デジタルサービスの需要が高まっている。デジタルサービスが機能するには通常、クラウドコンピューティングサービスとデータセンターが不可欠である。
- Alibaba Cloud は中国では最大のクラウドコンピューティングプロバイダだが、世界的に見ると Amazon や Microsoft に遅れを取っている。
詳細情報:Alibaba はオペレーティングシステム(OS)とチップ開発のみならず、データセンターのネットワークにも投資し技術配備を行う予定。
- 今年の初め以降、Alibaba のテクノロジー利用が顕著になってきている。新型コロナウイルス感染防止のため中国全土の企業の多くが在宅勤務に切り替え、同社の企業向けコミュニケーションアプリ「Dingtalk(釘釘)」などのツールにますます依存するようになった。
- 新型コロナウイルス大流行による休校を受け、Dingtalk はオンライン学習のためのプラットフォームも提供している。
- 同社は中国政府がヘルスパスポートシステムを展開するのを支援した。これは健康状態と移動履歴に基づいてユーザに赤、黄、緑の評価を割り当てるデジタル検疫基準だ。
- Alibaba Cloud Intelligence(阿里雲智能)の社長 Jeff Zhang(張建鋒)氏は、4月20日の声明で次のように語った。
COVID-19の流行により、多くのセクターで経済が圧迫されていますが、同時にデジタル経済が注目を集めるようにもなりました。
背景:Alibaba はここ2年間、クラウドコンピューティングが成長の主要な推進力になると見なして注力してきた。
- Alibaba の CEO Daniel Zhang(張勇)氏はかつて CNBC のインタビューで、クラウドコンピューティングは EC 大手である同社にとって「メインビジネス」になりうると語っている。
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