だしと素材にこだわったピクルスD2Cの「和もん」、5月のサービスローンチに先立ちMakuakeでクラウドファンディングを開始

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SEAM CEO の石根友理恵氏

Startup Dating として産声を上げた頃から数えて、まもなく10年前を迎えようとする BRIDGE で記事執筆に関わった人の中には、自らもスタートアップを起業するケースが少なくない。モリジュンヤ氏は編集デザインファーム inquire を、江口晋太朗氏はデザインファーム TOKYObeta を、そして鈴木碩子氏ism を設立し、女性特化のコワーキングスペースを運営。福家隆氏も、AR に特化したコミュニケーションデザイン企業 .HUMANS(ドット・ヒューマンズ)を設立したのは記憶に新しい。

本稿の主人公である石根友理恵氏もまた、4年程前に BRIDGE で記事を執筆していた過去を持つが、今回は彼女を起業家として取り上げる。サイバーエージェントやワンオブゼムを経て、2017年に SEAM を設立。2,000万円を資金調達し、知育動画事業を立ち上げた経緯は TechCrunch Japan のインタビュー記事に詳しい。その後、ピボットを経て、従来からある浅漬けや糠漬けに代表される漬物とは異なる、だしの利いた酢漬け「和ピクルス」という新たな領域を開拓する決断を下した。

Image credit: Seam

生野菜でもない、スナック菓子でもない、また、漬物とも趣を異とする和ピクルスを口にするシーンは未知な段階だ。石根氏によると、ユーザテストでは、男性の多くが和ピクルスを酒のつまみとして食べたのに対し、女性は調味液も含め料理のアレンジに使うケースが多く見られたという。

同社では市場に需要がある判断し、5月の正式サービス開始を決め、それに先立ち、今日から Makuake でクラウドファンディングを開始した。全12種類ある和ピクルスの中から、予算と好みに応じてメニューを選べる。

健康に気を使う人は増えているが、何から始めればいいかわからないという人も多い。そんな人にまず選んでもらえることを目指している。私自身、和ピクルスを食べ始めて、お通じがよくなり、肌の調子も良くなり、化粧水を使わなくなった。

(新型コロナで外出自粛が続く中)楽しみを家の中で見出さなくてはいけない状況で、皆さんの日常に充実感を届けたい。料理のアレンジレシピも提供している。(石根氏)

Image credit: Seam

和ピクルスの原材料には、農家直産のこだわり野菜、創業120年の西尾商店の天然だし、創業110年の中村商店の天然酢を使用。メニュー開発には管理栄養士のほか、赤羽の老舗寿司屋「すし処 みや古 分店」亭主の野口佳之氏が味を監修するなど本格的。商品開発は継続的に行い、12種類あるバリエーションは毎月増えていく見込みだ。

食べきりサイズであることから、オフィスで小腹が空いた時の需要もありそうだが、新型コロナウイルス対策でテレワークが増えていることから、同社では当面、家庭での需要開拓に注力し、将来は、置き菓子やオフィスコンビニサービスの提供事業者との提携も模索するとしている。

<参考文献>

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