インドのAIチャットボット「Yellow Messenger」運営、世界展開に向けシリーズBで2,000万米ドルを調達

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会話型 AI システムの世界的な需要は急務であり急速に拡大している。アドバイザリー会社 Gartner の調査によると、世界では3社に1社がすでにこの技術を業務に取り入れているという。

顧客エンゲージメントのための AI チャットボットを企業に提供するインドのスタートアップ Yellow Messenger は、成長市場をさらに取り込むため、シリーズ B ラウンドで 2,000万米ドルを調達した。

Image credit: Yellow Messenger

声明によると、Lightspeed Venture Partners と Lightspeed India がリードしたこの新資金調達ラウンドにより、同社の累積調達額は2,400万米ドルに達した。

Yellow Messengerは、ラテンアメリカやアジア太平洋地域に加え、新たにアメリカやヨーロッパなどの地域でのグローバルな成長を促進するために、今回調達した資金を活用する。

さらに、ボットの多言語音声機能の改善やエンタープライズ機能連携の拡大など、製品革新への投資も計画している。現在、同社のチャットボットは、インドネシア語、ベンガル語、広東語、英語、ヒンディー語、タイ語など120以上の言語で利用可能だ。対応している。

同社はまた、バーチャルアシスタントの開発者マーケットプレイスを立ち上げようとしており、サードパーティの開発者はこれを使うことで、独自のチャットボットを作成・ローンチし、Yellow Messenger のクライアントに配布できるようになる。

Yellow Messenger の共同創業者。左から:Rashid Khan氏、Raghu Ravinutala 氏、Jaya Kishore Reddy Gollareddy 氏
Image credit: Yellow Messenger

同社は最近、Facebook Messenger との提携により、新型コロナウイルス流行下で市民の協力を仰ぐためのチャットボットを州政府に提供するよう、インド国家保健庁から任命されたと述べている。

Yellow Messenger の CEO 兼共同創業者の Raghu Ravinutala 氏によると、今回の新型コロナウイルス危機により、銀行、ヘルスケア、食品・飲料、小売、EC の分野で世界的な需要が急増しているという。これを受けて同社は、企業の事業継続に特化したエンタープライズ向けのチャットボットを展開した。

Yellow Messenger は2017年の設立。以来、申込数は前年比5倍に成長しているという。Accenture、Flipkart、Grab、Xiaomi India など世界で100社以上のクライアントを抱えている。

同社は昨年、Lightspeed India Partners がリードしたシリーズ A ラウンドで400万米ドルを調達した。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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