Facebookは毎月30億人が使うサービス群に

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Image Credit: Khari Johnson / VentureBeat

Facebookは4月29日、2020年の会計年度第1四半期の収支報告を行なった。収益は177億4,000万米ドル(2019年第1四半期は151億米ドル)、純利益は49億米ドル(同24億3,000万米ドル)で、収益は前年比で17%の増加となり、アナリストが予測した175億米ドルを上回った。1株あたり利益は1.74米ドルになると報告している。Microsoftも同日にアナリストの予測を超える収益を発表した。Facebookと同じく収益の大部分を広告収入から得ているAlphabetもまた、4月28日に予測以上の収益を発表している。

FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏は4月29日、市場取引終了後にアナリストとの質疑でこう語った。

Facebook、Instagram、WhatsApp、Messengerの月間アクティブユーザ数が初めて30億人を超えました。

これは3月31日の29億9,000万人から増加したものだ。主力アプリのFacebookの月間アクティブユーザ数は2019年第1四半期の23億8,000万から10%増加し、26億となった。日次のアクティブユーザも11%増加した。

ザッカーバーグ氏は広告産業がマクロ経済の動向に左右されやすいことに言及し、Facebookは公衆衛生上の緊急事態を通じて「かなりの経済的打撃」を受けると見込んでいた。さらにCOVID-19は人々が思っている以上に大きな悪影響を及ぼすと懸念していた。彼は、外出禁止令が功を奏すかどうかがCOVID-19の経済への影響力を大きく左右すると考えており、地域によっては外出禁止令を解除するにはまだ早すぎるとの懸念を表明している。

感染率が十分下がっていないのに解除することは今後の大規模感染を保証するようなものであり、健康や経済への悪影響が長期化する原因になるのではないかと心配しています(ザッカーバーグ氏)。

Facebookは、COVID-19による景気後退から3月末に広告収入が大幅に低下した後、4月第1週の広告収入は横ばいになったと報告。同社は収支結果を声明でこのように述べている。

広告収入は3月に急減しましたが、4月の第1〜第3週に安定の兆しが見られました。広告収入は前年同期とほぼ変わりません。2020年第1四半期の成長率は前年比で17%でした。弊社の主要地域である米国の大半に外出禁止令が出されたことが4月の結果に反映されています。

FacebookはCOVID-19に関連した活動として、新型コロナについて誤った情報が出回った時にユーザに通知することを計画していると述べた。外出禁止令によって利用が急増しているHousepartyとZoomとの競争に直面して、WhatsAppは最近、ビデオ通話の最大参加者数を4人から8人に増やす計画を発表した。またFacebookとしては、最大50人が参加できるビデオ通話、Messenger Roomsをローンチしている

Facebookの従業員数は2020年第1四半期に28%増加し、全世界で4万8,268人となった。COVID-19対応として今後1年間は従業員の増加をゆるやかにする予定。同社はアナリストに対し、経済の不確実性のため、2020年第2四半期の収支報告は行わないと話した。FacebookのCFO、David Wehner氏は電話取材でこう語った。

当社の業績は、外出禁止令の期間と効果、世界中の景気刺激の効果、米ドルの為替変動など制御できない問題の影響を受けると予測しています。

Facebookは2020年第1四半期の主要な支出としてFTC(米連邦取引委員会)との和解制裁金50億米ドルJioへの57億米ドルの投資を挙げている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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