Facebook、ドローンが荷物を運ぶことを「学ぶ方法を学習」するAIを開発

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Facebookとカリフォルニア大学バークレー校の研究者チームは、環境力学をモデル化して貨物輸送ドローンに「学ぶ方法を学習」させるためのアプローチを発表した。将来的に倉庫などで予測不可能な事態にも適応できるようなロボットを開発する上で役立つ可能性があるとしている。

同チームは機械学習の一分野である「メタ学習」を使い、吊り下げたペイロードをコントロールするという動的に変化しつづける状況に適応するためのモデルを学習させた。クアッドコプター自身がコースの途中でターゲットとなる荷物をピックアップする位置を定め、目的地まで運ぶという課題を設けたものだ。

難題の一つは、ドローンからぶら下げたれたケーブルの先に取り付けてある磁石でさまざまな荷物を吊り上げるというところだ。ケーブルが短ければ、磁石はより速く振れることになる。

この難題に対処するため、チームは、磁石の重さやケーブルの長さなどの条件を変えて大量のデータを集め、力学モデルをトレーニングした。さらに環境要因やタスク要因を追加することにより、システムは初めての荷物に遭遇しても順応することができるようになった。これは、まず力学モデルを初期化し、現在の状況を把握し、アクションの結果を予測し、アクションを実行して記憶した結果から力学モデルを再トレーニングすることによって得られたものだという。

トレーニング用の初期データは、様々なペイロード(3Dプリントで作成した重さ10〜15グラムのボックス)をぶら下げたクアッドコプター(DJI Tello)を人間が飛ばすことによって集められた。外部に搭載したRGBカメラで荷物の位置情報を追跡し、0.25秒ごとに記録している。

最終的に1.1時間に及ぶフライトから約1万6,000件のデータポイントを得た。そのうち5%は評価用に使用した。

研究者らの報告によると、クアッドコプターはほとんどの場合、目的地へ荷物を運ぶことができたが、まだ改善の余地はあると言う。このアプローチではぶら下げた荷物の位置を推定するのみであり、荷物を吊り上げたり降ろしたりするタイミングは手動で指定しなければならなかった。これについては今後の課題となる。

論文にはこう書かれている。

これは、実世界のクアッドコプターに実世界のトレーニングデータでメタ学習させ、吊り下げたペイロードの輸送性能を閉ループ制御によって向上させた初のアプローチであると信じています。

今回はクアッドコプターの貨物輸送について特定の課題のみを取り扱いましたが、この方法は汎用可能であり、刻々と変化する条件下で環境とインタラクトするロボティックシステムの構築にも応用することができます。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳になります

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】