中国で世界初の3D・ AIアナウンサーが誕生

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Image Credit : Sogou(搜狗)

ピックアップ:China’s latest AI news anchor mimics human voices and gestures in 3D

ニュースサマリー:中国の新華社は5月21日、3D・AIのニュースアナウンサー「Xin Xiaowei(新小微)」をローンチしたと発表した。同技術は新華社、並びに検索エンジンを運営するSogou(搜狗)によって共同開発された。Sogou のプレスリリースによるとこの事例は世界で初となる。

同社では元々2018年にAIアナウンサーをローンチしていたが、今回まばたき、まつげ、頭の動き等を360度人間のように3Dと最先端AI技術で忠実に再現している。

重視なポイント:日本でもAIアナウンサーの開発が進み、Specteeが発表した「荒木ゆい」は放送局向けに2020年4月から無償提供される等、近年話題になりつつある。音声・映像の自動生成技術が発展していく中、中国では2018年よりリアリティー度の高いAIアナウンサーが登場し始めており、今回は世界初の3D・AIの取り組みで世界を驚かせている。

詳細情報:中国の新華社で2020年5月に発表された世界初の3D・AIアナウンサーはXin Xiaoweiという名前で、ズームをしてみても髪の毛、まつげ、毛穴、歯、唇の動きまで高解像度で表現されている。

  • 実在する新華社の記者Zhao Wanwei(趙琬微)氏がAIのデータ収集ヘルメットを実際に着用している。何百ものカメラが全身を360度でスキャンし、様々な表情・顔の筋肉のアルゴリズムにより、再現性の高い3Dデジタルヒューマンモデルを生成している。
  • また、Sogou の最先端エンドツーエンドマルチモーダル技術により、テキストから3Dによる表情の動きのAI動画自動生成・AI音声自動生成に繋がっている。また、最先端の表情筋AIモデルにより、ゲーム等よりリアリティーを増している。
  • 1分の動画を作成するのにテキストを入力してから1分で生成が可能で、ゲームや映画業界の効率性を遥かに上げる進歩と言われている。

背景:中国のSogouは、2018年にAIアナウンサーをローンチしており、ロシアの通信社イタルタスとも提携し、ロシア語を話すAIアナウンサーを2019年に公開している。中国だけでなく世界的にもAIアナウンサーの技術を展開する可能性が多くある。

  • 2020年のCESでもSamsungの人工人間NEONが注目を集め、中国だけでなく世界的にAIアナウンサー市場期待は高まっているといえる。3D・AIアナウンサーで動画をリアルタイムに自動生成されると効率性向上に繋がることや24時間年中無休の報道等、メディア業界で大きく注目されている技術動向である。

執筆:國本知里/編集:増渕大志

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