中国ブロックチェーン戦略を推進するTencent(騰訊)、新たな育成プログラムを開始

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Image Credit : Pixabay

ピックアップ:Chinese Internet Giant Tencent Launches Blockchain Accelerator

ニュースサマリ―:中国の大手メッセージング「WeChat」を運営するTencent(騰訊)社は4月にブロックチェーンアクセラレータの募集を開始している(応募は締切済み)。アーリーステージのスタートアップから成熟した企業までを対象に、30の席が用意されている。

重要なポイント:今回のアクセラレーターである「Tencent Industrial Accelerator」ならではの特徴として、幅広いステージの企業の参加を認めている点や、参加に費用が一定程度かかる点、そして過去最低1回の資金調達ラウンドの経験を要求する点などが挙げられる。

詳細情報:採択企業には、年4回のメンタリング・業界ネットワークへの招待・TencentのBaaS (Blockchain as a Service)プラットフォームへの無料アクセス権、が提供される。

  • 中国経済の計画を担うNDRC(国家発展改革委員会)が、「ブロックチェーンは、クラウド、AI、IoTに加えた中国の技術インフラ戦略での重要な役割を果たす」と述べるように、中国の国を挙げた技術戦略の一つに位置づけられる
  • そのような戦略の元、中国の国家情報センターが主導してきたプラットフォームであるBSN(ブロックチェーンサービスネットワーク)が4月25日に正式に商用版が世界にリリースされ、他国のインフラのベースとなることを目指す。
  • 中国のブロックチェーン業界を引っ張るAlibaba(阿里巴巴)とTencentはそれぞれAlipay(支付宝)、WeChat Payというモバイル決済サービスを提供し、将来的にフェイスブックのLibra構想との直接的競合となりえる。また、既に国有の銀聯(UnionPay)を通じた決済もクリアし、CBDCの発行に関与する可能性が高いと見られている。
  • 特許数がTencentに次ぎ世界で二番手のAlibabaは、5月27日に米インテルと戦略的提携を結びブロックチェーンを活用した事例化の推進をするなど動きは活発。同社のペイメント部門であるアントフィナンシャルがブロックチェーン周りの一連のプロジェクトを主導している。

背景:Tencentは、2019年のブロックチェーン関連の特許の取得数が世界No.1(全体の5800件のうち718件を取得)で、すでにブロックチェーン業界のリーディングカンパニーとなっている。

執筆:國生啓佑/編集:渡邉草太

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