MSがビットコインベースのデジタルID「ION」公表、感染追跡などへ活用期待

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Image Credit : Pixabay

ピックアップ:Microsoft Releases Bitcoin-Based ID Tool as COVID-19 ‘Passports’ Draw Criticism

ニュースサマリー:6月10日、Microsoftが手がけるビットコインブロックチェーンベースの分散型アイデンティティシステム「ION(アイデンティティ・オーバーレイ・ネットワーク)」がベータ版で公開された。

現時点のユースケースとしては、特に新型コロナウイルス対策としてのオンライン健康報告や感染追跡など、医療分野における個人情報の保護が挙げられている。一方で他にも、より汎用的なプライバシー保護ツールとして活用されていく見込みだ。

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Image Credit : Micrsoft 

話題のポイント:ION上では、メールアドレス、ログイン情報といった「デジタルID」情報をビットコインブロックチェーン上で管理することが可能です。多くの個人情報が載せられることになる想定ですが、プライバシーは暗号技術によって保証されているといいます。

なお厳密には、IONはビットコインの2ndレイヤー技術であるSidetreeプロトコルをベースとしています。秒間数万回のトランザクションを捌くことが可能なため、世界規模の分散型IDシステムの維持に十分な性能を持ち合わせているそうです。

ION上のアイデンティティの有用性は、イメージとしては”より安全で汎用的なFacebookログイン”と考えると良いかもしれません。安全性に関しては上述の通りで、長期的には、医療だけでなく金融や一般的なウェブアプリケーションのログインに対しても利用される可能性があります。

Microsoftは、いわゆるGAFAMなどと呼ばれる巨大IT企業の中でも、特にブロックチェーン技術に関心の高い企業です。それも、本プロジェクトからも分かるように、プライベートではなくパブリックブロックチェーンの用途発見・開発に対し非常に前向きな姿勢を見せています。

同社は分散型アイデンティティ財団(DIF : Decentralized Identity Foundation )と提携し、IONを構築しています。同財団は、分散型のアイデンティティネットワークの推進及び標準規格の設定などを目的に立ち上げられた組織で、IBMやConsenSys、Accenture、Mastercardなど、多くのテック企業やブロックチェーン企業、金融機関が参加する世界的なコンソーシアムともいえます。