「おうち体験キット」は巣ごもり消費の未来をつくる

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アソビュー!を開発・運営するチーム

本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

アソビュー代表の山野です。

本日、「アソビュー!ストア」という新サービスをリリースしました。おうちで本格体験が楽しめる体験キット專門の通販サイトです。本稿では大きな打撃を受けた観光・レジャーという産業の中、私たちが取り組んできたいくつかのことを共有させてください。

「体験」をもっと多くの方に

まず最初に、アソビュー!ストアについてご紹介させてください。

ご自宅で簡単にできる陶芸体験、ハーバリウム作り、科学実験や味噌作り体験など28種の体験キットから販売をスタートします。販売する体験キットはアソビュー社が独自に開発したオリジナル商品や、スタッフが実際に体験し、厳選した商品で構成されており、お子さまとご家族で楽しむことができます。

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ハーバリウム体験キット レクチャー動画

オリジナル商品は、コロナ渦で同じく売上が低迷しているアソビュー!で人気の体験教室の先生に監修をお願いし、共に開発しました。体験キットとレクチャー動画のセット商品で、おうちにいながらも体験教室におでかけしたような臨場感をも体感することができます。

立ち上げに合わせ、1000個の体験キットを無料でプレゼントします。これはコロナ渦で出荷の叶わなかった余剰在庫の花材を活用したハーバリウム体験です。できるだけ多くの人たちに、離れていても「体験は楽しめる」、それを感じていただくきっかけにできればと考えています。ぜひ、多くの方に手にとっていただきたいです。

生き残りをかけて

では、ここまでに私たちの身に何が起こったのかについても、少しお話いたします。

新型コロナウィルスの感染拡大防止策として、安倍首相が2月27日に臨時休校を要請、3月25日には小池知事が外出自粛を要請しました。その後、4月7日に緊急事態宣言が発出され、それが全国に広がっていきました。

この図は少しわかりづらいですが、販売金額の推移を可視化したグラフです。緊急事態宣言以降、ほぼ0に近い数字が継続していきました。即ち、売りげがほぼゼロになりました。

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企業存続の鍵はランウェイの確保です。

そのためにはシンプルに(1)売上総利益の最大化(2)販管費の削減 が必要です。ネガティブシナリオで新型コロナが2年続くと仮定し、2年間のランウェイ確保を目標に掲げ、3月初頭から様々な施策を実行しました。

とはいえ、先は見えませんでしたが、感染拡大に終わりがあることだけはわかっていましたので、必ず復活するであろう需要を見越した上で、【1】事業の継続 【2】雇用の維持 を必達事項として、仲間の経営者らに協力してもらいながら「従業員シェア」(※1)など新しい枠組みを立ち上げ、同時に、限られたリソースでの売上総利益の拡大に向けて奔走しました。

※参考:緊急提言:災害時雇用維持シェアリングネットワークの必要性

本日リリースしたアソビュー!ストアも長期化するであろう売り上げ低迷の打開策として、3月初頭から企画をまとめ、粛々と準備を進めていた施策のうちのひとつです。

未来をつくる一歩

元々、基幹事業である「アソビュー!」というサービスはもともと雨や台風、気温の低下などに売上を左右されるサービスでした。外出の機会は天候・気温に大きく左右されます。また、サービスをご利用頂いているゲストの方々から外出自粛期間に「家の中で子どもと遊ぶネタがない」「動画視聴サービスだけだと飽きてしまう」などのリアルな声も聞いていました。それであれば、家から出られないこの有事に、家の中での良質な遊びの機会を作ればいい、という発想に至り本日まで準備を進めてきました。

アソビュー社のミッションは「ワクワクを すべての人に」です。「おでかけ」がすべてのように思うかもしれませんが少し違います。事実、アソビュー!ギフト(※2)という思い出をプレゼントできる体験ギフトを3年前にリリースし、順調に成長しています。

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先行していた「アソビュー!ギフト」

今回のプロジェクトは、私とCOOの宮本は事業の企画とサービス品質の確認こそ行いましたが、立ち上げはほぼ全て新卒入社のメンバーを中心としたチームで行いました。仲間が散り散りになっているタイミングですが、だからこそ社内外のメンバーたちは発奮し、全てに当事者意識を持って取り組んでくれています。そのひたむきな姿勢に、ほぼゼロに近い数字を経営者として毎日見ては、崩れそうになりながらも、勇気をもらい続けてきました。ピンチをチャンスにとはよく言いますが、有事を機会に組織の団結力が一層増したと実感しています。

これからの「ワクワク」をつくる

パンデミックを契機に、人々の遊び場の認識が拡張されました。ニューノーマルにおいて「おうちで遊ぶ」需要が着実に成長していくと予想しています。

過去、「遊び」の市場の主戦場は「(〜に)行く」という動詞が枕言葉の様に連想されることもからも明らかなように、おうちの外でした。そこから家庭用ゲームやスマホゲーム、定額制の動画視聴サービスなど様々なサービスが立ち上がり、選択肢を増やしてきたわけですが、そこによりリアルで良質な体験の機会が必要になると実感しています。

これはお子さまがいらっしゃるご家庭は特にだと思います。海外では「peloton」や「skillshare」などのリアルな体験の機会を提供するサービスが既に人気です。こうした需要に対して「おうち×体験」の良質な選択肢となるべく、ピンチをチャンスに、アソビューは力強く事業を拡大させていくつもりです。

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