a16zらが注目、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「Avalanche」

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Image Credint : Ava labs

ピックアップ:Avalanche Raises $12M in Private Token Sale Led by Initialized, Galaxy, Bitmain, NGC and Dragonfly Capital

ニュースサマリー:Avalancheブロックチェーンの開発元AVA Labsは6月25日、同社が発行するAVAXトークンのプライベートセールス完了を報告している。調達した資金は1,200万ドル。今回の資金調達ラウンドには、Galaxy Digital、Bitmain、Initialized Capital、NGC Ventures、Dragonfly Capitalと、非公開の個人投資家が参加している。

Avalancheとは、ビットコインやイーサリアムが採用するPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは異なる合意形成アルゴリズムのことであり、より高速な取引処理を実現するとして期待されている。

AVA Labsは、2019年2月にシリーズAで600万ドルの資金調達を実施している。同ラウンドの投資家は、Andreessen Horowitz(a16z)、Initialized Capital、Polychain Capital、Balaji Srinivasan氏など。一般投資家向けのトークンセールは7月8日から実施される予定だ。

話題のポイントビットコインが1秒間に処理できる取引の数は3~7件といわれています。この数はグローバルな送金ネットワークを支えるには圧倒的に不足しています。例えば、VISAネットワークは最大で1秒間に約5万6,000件の送金取引を処理することが可能です。

2017年にはAlibaba(阿里巴巴)がAlipay(支付宝)で秒間25万6,000件取引を処理したと報告しています。暗号資産が決済に利用されていくようになるには、既存の決済ネットワークのスピードに対応していく必要があります。

暗号資産と国際送金といえばRippleのようなネットワークが有名で、実際同ネットワークは秒間約1,500件の処理スピードを実現しています。しかしAva LabsのAvalancheは理論上、秒間6,500件もの取引を処理できるとしています。実際のところ秒間処理件数は4,000程度あれば十分とされているため、実現すれば間違いなくAvalancheはゲームチェンジャーになるでしょう。

処理速度が高いブロックチェーンの典型的な欠点は分散性の低さだといわれます。つまり、取引処理ネットワークに参加するコンピュータの数が減らし、セキュリティを犠牲にすることで、処理スピードを上昇させる方法です。しかしAvalancheはそのジレンマをも解決可能だとしており、理論上数千・数百万ノードを参加させ、セキュリティを維持した形でネットワークを動かすことが可能だそうです。

現在ブロックチェーン業界では分散型金融(DeFi : Decentralized Finance)というムーブメントが大きく盛り上がっています。その証拠に、現時点で全ての分散型金融サービスにロックされている資産額の合計は約16億ドル(1,700億円)に上っています。

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Image Credit : DeFi Pulse

Avalancheの目的の一つは、この分散型金融プラットフォームとして活用されることです。現状分散型金融サービスの99%はイーサリアムをベースにしているため、Avalancheの競合はビットコインというよりイーサリアムに近いと考えられるでしょう。

ブロックチェーン業界において、「ビットコインを超える処理性能を持った画期的なブロックチェーンが開発された」と何か新しいプロジェクトがもてはやされることは日常茶飯事です。ですが今の所、ビットコインあるいはイーサリアムが追い抜かれるという現象が起こる兆しはなく、もはや「よくあるパターン」として飽き飽きされている一面もあります。

Avalancheに関しても同様の眼差しが向けられるのは仕方のないことです。予定通りに動作するかは、メインネットがローンチされるまで誰も分かりません。しかし、異なるアプローチが沢山提案され検証されるのは、技術の進歩にとっては必要不可欠です。Avalancheも、「ビットコインやイーサリアムを超える次世代技術」という見方よりむしろ、一つの実験として見る程度でもいいかもしれません。

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