
Tencent(騰訊)が支援するフードデリバリスタートアップ Missfresh(毎日優鮮)が4億9,500万米ドルの資金調達を行い、このラウンドを中国のフードデリバリ業界における1回の資金調達として最大のものであると中国メディアが報じている。
重要視すべき理由:今回の調達は、中国で新型コロナウイルスの感染拡大により、生鮮品デリバリに対する需要が大規模に急増したのを受け、バーンレートの高いこの分野への投資家の信頼が高まったことをを反映したものだ。
- この予想外の成長は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために都市全体が封鎖され、人々が家に留まることを余儀なくされたことに起因している。
- フードデリバリ市場の復活は、JD Daojia(京東到家)、Meituan(美団)、Ele.me(餓了麼)、Dingdong Maicai(叮咚買菜)などこの業界の複数のプレーヤーにも成長の機会を提供している。
詳細情報:Missfresh の4億9,500万ドルのラウンドは、中国国営の China Capital Investment Grou(中金資本)傘下のファンドがリードしたと Latepost(晩点)が報じた。ソーシャルメディア大手の Tencent、Tiger Global、Abu Dhabi Capital Group、蘇州常熟政府産業基金もこのラウンドに参加した。
- Missfresh の評価額は、今回の調達前時点でに30億米ドル。調達後の新たな評価額は明らかにされていない。
- このラウンドから得られた資金は、同社のサプライチェーンを構築し、ビジネスモデルの革新に拍車をかけるために使用される、と Latepost は Missfresh CFO Wang Jun(王珺)氏の話を引用して伝えた。Wang 氏は、同社は黒字化を達成したとも付け加えた。
背景:2014年に設立された Missfresh は、同社 Web サイトによると、Tencent、Tiger Global、Goldman Sachs などから10億米ドル以上を調達している。
- Missfreshは昨年半ばの時点で1,500以上の倉庫を運営しており、毎月約2,500万人のアクティブな顧客にサービスを提供している。
- 生鮮食料品の EC は、生鮮品の損耗率が高く物流ニーズが高いため難しい分野だ。
- この分野は数年前にブームになり、アマゾンが支援する Yummy77(美味七七)や Xianpinhui(鮮品会)、そして最近では Dailuobo(呆蘿蔔)など複数の企業が撤退している。
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