
Uberは16日、ジョージ州アトランタを本拠地とするMaaS企業「Routematch」を買収したと発表した。詳細な金額は明かされていない。Uberはつい最近、カリフォルニア州マリン郡のバス会社と提携したのを皮切りに、Uberのアプリから公共交通機関の乗り換えデータを表示した上で、オンデマンド型で乗車チケットを購入できるパートナーシップを発表するなど、公共交通機関サービスをアプリ内に統合するSaaS型の機能に力を入れていた。
Routematch買収により同社は、かつてからの目標である「個人の自動車所有を過去のものとし、あらゆるものにアクセスしやすい公共交通機関を提供すること」に前進することになりそうだ。このディールは最近の買収劇に続くもので、Uberは祖業である配車サービスを遥かに超えた拡大を続けているのである。
同社は食料品配達を加速させるという野望に向かってCornershopの買収を進めており、また、27億ドルというPostmatesの直近のディールによって、Uberがなんでも運べる日はどんどん近くなってきている。
パラトランジット
Routematchは2000年創業の、モビリティーに特化したソフトウェア企業だ。あらゆる層の需要に沿った移動サービスを提供しており、高齢者向けのドアツードア「パラトランジット」サービスが代表格となる。
公共交通機関はRoutematchを導入することで、リアルタイムに車両の位置や状況を把握、運転者へのメールやプッシュ通知、プッシュトークを通したドライバーとのコミュニケーションを取れる。同社のアプリを通せば、公共交通は各社のデータを統合し、リアルタイムでバス等の到着時予定時刻を提供することが出来る。

20年の歴史を持つ同社は、現在世界の交通機関約500社と提携をしている。Uberの傘下に入ることで、例えばローカルコミュニティーに特化したオンデマンド型での公共交通機関の利用など、新しいサービスの扉を開く可能性は大いにあると言える。
Uberは、自動車、スクーター、バイク、バス、電車と全てを一つのアプリに統合させることであらゆる移動のオンデマンド型へと向かっていくのだろう。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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