Didi Chuxing(滴滴出行)、ロシア連邦タタールスタン共和国に進出【追記あり】

SHARE:
タタールスタン共和国の首都カザンでサービスを開始した Didi Chuxing(滴滴出行)
Image credit: Didi Chuxing(滴滴出行)

<28日更新> 元記事更新に伴い、赤字部を追記。

中国最大の配車プラットフォーム「Didi Chuxing(滴滴出行)」は25日、新型コロナウイルスの感染拡大後、世界展開を再開する中で、ロシア連邦タタールスタン共和国で配車サービスを開始したと発表した。

重要視すべき理由:過去3年間、南米にグローバル展開を集中してきた Didi にとって、ヨーロッパ市場への進出は初めてのことだ。中国国内市場の勢いが鈍化している中で、海外展開は事業成長の鍵を握っている。

詳細情報:Didi は、タタールスタン共和国の首都カザンで地元の商用車と提携、自営のドライバーを雇用することで配車サービスを開始した、と同社の広報担当者は26日に述べた。

  • 発表によると、ドライバーの募集は7月下旬に開始された。ローカルパートナーの自動車台数規模は明らかにされていない。
  • Didi は今年、サンクトペテルブルクを含むロシア全土で地元の人材を探し始め、年末までにモスクワやエカテリンブルクを含む都市に事業を拡大しようとしていると、ロシアのメディアがこの件に詳しい人物の話を引用して報じた。
  • Didi は積極的なアプローチを取っており、ロシア市場の配車サービスの平均15%から20%という手数料率に対し、7月下旬からのローンチ期間中は5%から7%という低い手数料率で競合を圧迫していると報じられているDidi は、ローンチキャンペーンの詳細を明らかにすることを拒否した。
  • 中国企業は積極的な価格政策で知られているが、イスラエルのモビリティスタートアップ Gett のロシア代表 Anatoly Smorgonskiy 氏は26日、TechNodeと話した。
  • Anatoly Smorgonskiy 氏は、Didi のロシアでのローンチにより、中期的には市場での競争が激化し、地元の小規模プレイヤーが撤退または統合すると予想している。
  • ロイターの報道によると、Didi は2018年初頭にロシアの検索エンジン大手 Yandex 子会社の Yandex.Taxi と合併で配車サービス合弁会社を設立した競合 Uber と真っ向から対決することになるという。
  • ロシアはタクシーサービスの大きな市場だが…競争もかなり激しい」と、ロシアの投資会社 Aton のシニアアナリスト Viktor Dima 氏は語った。モスクワに拠点を置く Aton は2019年から Didi の投資家となっている。
  • 市場には多くの老舗企業が存在するため、Didi がロシアで成功するかどうかは、ディディがどれだけの投資を行うかにかかっていると思われる。

Uber が Yandex と一緒にやったように、Didi はおそらく地元の大手企業と提携しなければならないだろう。(Dima 氏)

  • 政府系投資ファンドの Russia Direct Investment Fund(RDIF)は Didi の投資家である。RDIF CEO の Kirill Dmitriev 氏は今年初め、CNBC に対し、Didi と共にロシア市場に関心を持っていると語っていた。
  • ロシアは広大な領土で公共交通機関のインフラが整備されていないことから、世界で最もダイナミックな配車サービス市場の一つだとアナリストらは見ていると、ロシアの金融紙コメルサントは昨年7月、HSBC の調査に基づいて報じている。
  • タータルスタン共和国はロシアで最も経済的に発展した地域の一つだ。Didi のシニアバイスプレジデントの Stephen Zhu(朱景士)氏は、「より質の良い安全な配車サービスは、新型コロナウイルス感染拡大後の地域経済の再建に役立つだろう」と述べている。

<関連記事>

背景:Didi は海外展開を加速させている。同社は3年間の成長の計画の一部として、1日あたり1億回の利用や1ヶ月あたり8億人のアクティブユーザの確保など、野心的な全体目標を設定した。

  • CEO の Cheng Wei(程維)氏は今年4月、Didi が今年初めの段階で、世界中での乗車利用が10億回に達したことと語った。同社は現在、メキシコ、コスタリカ、オーストラリア、日本などを含む9カ国でサービスを展開している。
  • Didi は2017年初頭、ブラジルに拠点を置くタクシーオンデマンドサービス「99」への1億米ドルを出資しラテンアメリカに進出し、1年後には10億米ドルで買収した
  • 2017年、Didi はエストニアに拠点を置くライドシェアスタートアップ Bolt に投資したが、Smorgonskiy 氏は「ロシアのライドシェア市場での存在感はほとんど無い」と指摘した。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】