日本のMATCHAを世界に「Cuzen Matcha(空禅抹茶)」がクラウドファンディング開始

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Cuzen Matcha(kickstarterより)

自宅で碾きたての抹茶を味わえるマシン「Matcha Maker」と専用の茶葉「Matcha Leaf」を開発するWorld Matchaは6日、Kickstarterにおけるクラウドファンディングを開始している。目標調達金額は5万ドルで、日本を含む世界11カ国が対象となる。日本時間の7日時点で約半分の資金集めに成功している。

今年1月のConsumer Electronics Show(CES)では「CES 2020 Innovation Awards Honoree(イノベーション賞)」、6月にはSan Francisco Design Weekにて「Future of Foods賞」を受賞した。World Matcha Inc.の創業者で、CEOの塚田 英次郎氏によれば、同社プロダクト最大の特徴は「碾きたての抹茶」を「水出し」で可能にした点にあるそうだ。

「通常の抹茶(もともと粉にひかれているもの)は、きめ細かい粉がゆえに、酸化されやすいため、色は退色しやすく、香りも飛んでしまいます。Cuzen Matchaでは碾きたての抹茶を、お湯ではなく、低温の水で攪拌することにこだわりました。お茶は低温だとうまみを、高温のお湯だと苦みが抽出されやすくなります。碾きたてで、爽やかな香りがする抹茶に、低温の水をあわせることで、苦みの少ない、フレッシュな味わいの抹茶を自宅で簡単に楽しむことが可能となります」(塚田氏)。

同氏によれば、特に米国ではコーヒーの代替品に近年需要が集まり始めているという。そのため、よりサステイナブルにエネルギーを摂取できる飲み物の一つとしてCuzen Matchaが名乗りを上げたというわけだ。

抹茶はあくまでもカフェ(外)で飲むものであり、家で、粉から自分で作って飲むものとしては、ハードルが高すぎます。そこで我々は、Cuzen Matchaを通じて、誰でも家で簡単に、美味しい抹茶が飲めるようにし、より健康的でサステイナブルな生き方を応援していきたい」(塚田氏)。

同社プロダクトは一見「エスプレッソマシーンの抹茶版」のように思える。しかし、塚田氏によれば家やオフィスなどでフレッシュで質の高い抹茶を味わえるという観点では似ているものの、例えばエスプレッソマシーンによくある一度きりの使い捨てポッドを使わないなど、環境面における持続可能な配慮がある点で異なるとしていた。なお、茶葉はまるごと粉砕されるので、絞りカスなどのゴミも出ない。

Cuzen Matchaでの活動を通して日本茶の生産自体がこれからもサステイナブルに行われることを目指します。地球環境視点ではプラスチックゴミが削減されるように、社会がさらに調和のとれた状態になるよう、貢献していけたら幸いです」(塚田氏)。

クラウドファンディングは残り28日で締め切られる。

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