拡大するスマートメーター活用ビジネス

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Kamstrupウェブサイト

ピックアップ:Kamstrup unveils first-of-its-kind smart meter solution

ニュースサマリ―:デンマークのKamstrup社は、北米市場に向けてノイズパターンから漏水を検知する、最新の水道用スマートメーターソリューション「flowIQ 2200」の提供を開始した。同社は2020年初頭にスイスで開催されたイノベーションアワードで「Aqua Pro Gaz」を受賞するなど、同ソリューションが世界中の水道事業者に与える価値が評価されている。

重要なポイント:このソリューションはこれまで困難だった漏水のノイズパターンを分析して正確にスポットを特定し、ユーザーや水道事業者に早期に通知することを可能とするもの。ビジネス上の損失に繋がる非収益水を防ぐだけでなく、節水に繋がり環境にもメリットをもたらすことが期待されている。

詳細情報:最新の水道用スマートメーターflowIQ 2200に音響漏水検知ソフトウェアを搭載することで、ノイズパターンから配水管内の漏水を検知することが可能となった。同ソリューションはわずかな水の使用量であっても正確に測定し、漏水の生じているスポットをリアルタイムで特定。ユーザーや水道事業者に通知することが可能であり、最大で22%生じている漏水を減らすことに繋がるとしている。

  • 今回の「flowIQ 2200」のようなスマートメーターは、家庭内のガス、電気、水道の使用量のデータを無線ネットワーク経由でサプライヤーに送ることのできるメーターを指し、この導入により各サービスの提供者は現地に行かずに自動検針が可能となるメリットがある。
  • 世界で見ると、スマートメーター(電気、ガス、水道含む)の導入率は2019年時点で14%に達しており、特に北米と欧州が成長をけん引している。
  • 中でも電力用のスマートメーターは普及が進んでおり、全世帯に設置を完了したスウェーデンを筆頭に先進的に取り組みを進める欧州では、2020年に全体で普及率80%を目標。米国では、2020年までに9,000万世帯(全世帯の71%)の導入が想定されている。
  • 国内に目を向けると東京電力パワーグリッドは、2020年度までにサービスエリアにおける全ユーザーへ約2,900万台のスマートメーターを設置するプロジェクトを推進中。
  • 日本全体では、2024年度末までに全家庭へのスマートメーター導入を完了する計画がある。なお、工場などの特高・高圧部門では2016年度までに全数スマートメーター導入が完了しており、残すは低圧部門の家庭のみとなっている。
  • スマートメーターを活用したソリューションとして、高齢者の見守りサービスや不在配送問題の解消を目指す実証実験、電気やガスの見える化をしたり家電の自動制御をしたりするためのHEMSというエネルギーマネジメントのシステムなどが挙げられる。

背景:今回のような水道スマートメーターの利活用はまだまだこれからだが、電力用のスマートメーターは世界中で広く普及しつつあり、それにまつわる市場、例えばデマンドレスポンス市場が2017年から2024年にかけて年平均成長率19.1%(APACだと45.1%)で成長すると見込まれるなど、関連の市場が成長している段階にある。

執筆:國生啓佑/編集:岩切絹代