
ブルームバーグの報道によると、シンガポールを拠点とする配車サービス大手 Grab は、韓国のプライベートエクイティ投資会社 Stic Investments から2億米ドルの資金調達を行っているという。新型コロナウイルスの影響でレイオフが発生したにもかかわらず、今回の資金調達は、投資家が引き続き同社を支援していることを示唆している。
ソウルを拠点とする投資会社 Stic Investments は、世界的な K-POP ブームを巻き起こした BTS を運営する Big Hit Entertainment などの投資先を含め、東南アジアでの事業拡大を計画しており、この地域への投資として1億米ドルを確保している。
Grab がこの資金で何をしようとしているのかはまだ明らかにされていない。
CB Insights によると、Grab の現在の時価総額は143億米ドル。今年初めには、日本の三菱 UFJ フィナンシャル・グループと TIS から8億5,000万米ドル以上の資金調達にも成功している。
今年の新型コロナウイルス感染拡大は、東南アジアのテックスタートアップエコシステムにさまざまな影響を与えている。ヘルステックや e コマースなど、いくつかの業種で人気が上昇している一方で、投資家がより慎重になるにつれ、他の業種では困難な状況に陥っている。
そのような企業の例としては、直近の資金調達で時価総額の低下が確認された、東南アジアのユニコーンである Traveloka が挙げられる。トラベルテックのスタートアップである同社は、多くの国で実施されているロックダウンや国境閉鎖措置のために、旅行や観光業界が直面している景気後退の影響を強く受けている。
Grab の広報担当者は、本稿についてのコメントを辞退した。
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