Boston Dynamicsとロボット近未来:見え始めた収益化への道(1/4)

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1992年設立のBoston Dynamicsは世界で最もよく知られたロボット企業と言ってよい。その理由の1つは、同社のデモ動画が拡散しつつあるからだ。今や同社は収益性を見据えて研究開発会社からロボティクス企業へと変容しようとしている。

VentureBeatは2019年11月、Boston Dynamicsの設立者兼CEOのMarc Raibert氏にインタビューを行い、同社の顧客、潜在的な応用例、AI、シミュレーション、口コミで広まった動画について話を聞いた。だがRaibert氏がCEOを辞任すると分かり、今月のインタビューで現・CEOのRobert Playter氏が舵を取ると語ってくれた。私たちはPlayter氏がCEOとして初めて過ごした1年間や、収益性、「Spot」、「Pick」、「Handle」、「Atlas」、そして次のロボットも含め同社の幅広いロードマップについて話を聞いた。

CEOとなってほぼ1年

Playter氏はBoston Dynamicsに1994年に入社した。エンジニアリングVPを18年間務め、同社がGoogleに買収された際にはディレクターの役割を果たした。4年後にGoogleはBoston Dynamicsをソフトバンクへ売却。彼はCOOとなり、そのさらに1年後にCEOとなった。

「企業は変わっていきます。多くの変化が起こっています。そして私たちは非常に困難なことに挑もうとすることもあります。私たちはもともと研究開発組織でした。今や私たちは新しいコンセプトのロボットを作り、それを使ってデモを行えるほどの機能性をもたせ、世界の頂点に立ちました。

今後も、ここまで来られた方法にこだわっていこうと思っています。高度な研究開発をする能力、そして根本的で困難な問題を解決する能力、加えて商業的な力を発達させること、製品を作り、売り、サポートする方法を学ぶこと、最終的に利益を生み出すこと。これらの目標をすべて共存させ、達成させることは容易ではありません」(Playter氏)。

Boston Dynamicsが営利企業となるため、Playter氏は営業、事業開発、マーケティング、人事、財務のベテランを幹部に迎えた。エンジニアリングのリーダーは研究開発畑から迎え、ロボットを生産する方法を組み立て直した。しかし新しい仕事の大半は偶然兼業したものであり、依然同社は「収益性のある事業を構築するためのプロセスと鍛錬法を開発している最中」だ。

Spotの発売と収益性

6月にBoston Dynamicsは7万4,500ドルの四足歩行ロボットの「Spot」を米国にて販売開始した。先週(9月第2週)には同価格でSpotの販売地域をカナダ、EU、イギリスへと拡大した。Playter氏によるとBoston Dynamicsはこれまでに約250台のロボットを販売またはリースしており、事業は加速しているという。アーリーアダプタープログラムの一環として、最初の120台は販売に7カ月を要した。次の120台は3カ月半と、売上率はほぼ倍に向上した。同社は来年、Spotの充電ステーションとロボット部門の立ち上げを計画している

大手のロボティクス企業に比べれば、250台は多くはない。しかしPlayter氏は「Spotのような新しいロボットにとっては」大きな功績だと主張する。他のロボティクススタートアップもそのような市場検証を得たがっている。

「私たちが市場を確立すれば、人々は価値を見出し始めます。私たちは複数のターゲット産業においてSpotがソリューションとなるよう応用していきます」(Playter氏)。

Spotの成功は内部ターゲットの達成に等しい。

「私たちはSpotの販売目標を達成するどころか、超越しています。私たちは今年、大きな目標を持っていました。第1四半期の目標は達成しました。第2四半期も達成間近です。私たちは第3・第4四半期にも意欲的な目標を掲げています。おそらく、今年はその目標を達成するか、超えることができるでしょう。利益を出せるようになるためには、これらの製品で必ず成功し、スケールしなければなりません。しかし近々、計画を実現できると思います」(Playter氏)。

同社は収益性へのロードマップを持っている。

「だいたい2年半くらいで収益を出せると考えています。黒字化は2023年から2024年になると予測しています」(Playter氏)。

(次へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】