介護ワークシェアリング「カイスケ」運営、シードラウンドで約1億円を資金調達——プラス、East Ventures、守屋実氏らから

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カイテクのチーム。左から2人目が代表取締役の武藤高史氏。
Image credit: Caitech

介護ワークシェアリングサービス「カイスケ」を運営するカイテクは7日、シードラウンドで約1億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、プラス、East Ventures、守屋実氏、その他、名前非開示の個人投資家。

カイテクは2018年2月、エムスリーでサービス責任者などを務めた武藤高史氏らにより設立。今年初めにカイスケをβローンチした。カイスケは介護職の資格を持つ副業層と潜在労働層と介護事業所をマッチングするプラットフォームだ。要介護高齢者の増加に伴い、介護職(ホームヘルパー、介護支援専門員、介護福祉士など)の需要は増している。介護職は主として、どこかの介護事業所に籍を置いて活動することが多いが、その隙間を縫って、副業的に他の介護事業所を手伝うことも可能だ。

介護職は、時間の決められたシフト制で働いていることがほとんど。もっと稼ぎたいと思っているし、その時間もある。(武藤氏)

副業的に仕事を手伝ってくれる介護職がいることは介護事業所にとっても都合がいい。突発的な介護案件の依頼が入ったりして、常時、籍を置いているプロパーの介護職だけでは手が回らないこともあるからだ。カイテクでは副業で働ける介護職の人が200万人、潜在層(特定の介護事業所に籍を置いていないが、時間のある時だけオンデマンド的に仕事がしたい層)の介護職が100万人いるとみて、彼らに介護事業所から得た介護案件情報を提供しマッチングする。

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この仕組みは、専門職のギグワーク化と言ってもよいだろう。他業界のギグワーク系プラットフォーム(例えば、「助太刀」)と同様に、働く側(介護職)とサービスの提供を受けた側(要介護高齢者から依頼された介護事業所)の相互評価を行える上、働いた分の報酬はカイスケが立て替える形で、介護職の人は介護事業所から支払われるより前に現金引き出しすることができる。2020年1月からα版のテスト運用を開始し、契約事業所数は70法人、勤務完了仕事件数は300件以上に達した。

介護職の中には、既に介護事業所に籍を置いている人もいるが、大手の介護事業所には我々のようなことはできないだろう。案件のマッチング調整や労務管理が大変だからだ。(武藤氏)

カイテクは、経済産業省主催の「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)2020 アイデア部門」でグランプリを受賞。

同社では、調達した資金をカイスケのプロダクト開発、マーケティングなどの人材採用に充てる。今回出資に参加したプラスは介護・福祉施設向けデリバリサービス「スマート介護」を運営しており、カイテクはプラスとの協業により、関東エリアでのワークシェアリングプラットフォーム強化に加え、関西・東海・九州エリアへの展開を目指す。