ポスト・アプリストアの刺客「Playco」:メッセで送れるインスタントソーシャルゲームの可能性(2/4)

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Playcoは任意のプラットフォーム上で、リンクからアクセスできるインスタントゲームを開発/Image  Credit: Playco

Game Closure時代の「遺産」

(前回からのつづき)スタンフォード大学の学生主導アクセラレーター「StartX」出身だったGame Closureは、ダウンロードを必要としないクロスプラットフォームのインスタントゲームを手がけていた。同社は2012年に1,200万ドルを調達したが時期尚早で、一部のブラウザがHTML5をサポートしていなかったり、すぐに実行できなかったりするようなタイミングで船出してしまった。

Game Closureは今年まで続いていたのだが、最終的にCarter氏とWaldron氏は新たな会社を作ることにした。彼らはGame Closureの技術を買収し、その従業員を何人か雇い入れただけでなく、ゲーム業界から新しい人材も加えることに成功した。Carter氏によるとGame Closureの従業員の中にはキャッシュアウトすると決めた人もいたのだが、その他はPlaycoへ入社してくれて、現在75名のチームのほとんどはゲーム開発をしているという状況なのだそうだ。

今回の技術はより成熟しており、クラウドストリーミングからiOS上のApp Clips(iMessage上でのインスタントゲーム配信)まで、複数の方法でインスタントゲームを実行できるようになっている。PlaycoはFacebook、Line Messenger、楽天Viber、Snapchatと提携している。そして、Playcoは独自のゲーム構築をも計画している。

Carter氏はビジネス的な優位性についてこう語る。

「ビジネスモデルはマージン(利益率)の観点から改善されています 。20回クリックしてもらうマーケティングにお金を払う代わりに、ここでは1回のクリックでユーザーを獲得することができます。ユーザーはゲームを共有することもできますし、ストレスが非常に少なく、大規模な話題性を得ることができます。これまでゲームをプレイしたことがない人にも広がる市場性があるのです」。

アプリストアがゲーム唯一の窓口?/Image Credit: Apple

「App Store」

Game Closureから参加した投資家もいるが、ほとんどの投資家は新たな顔ぶれとなった。デジタルゲームが爆発的に成長し続けている中、COVID-19はゲームカテゴリの成長をさらに加速させ、一部のアナリストが過去数カ月で75%の増加を予測するまでになっている。家に閉じこもり、人々は他人との具体的なつながりを求め、ますますゲームに目を向けるようになったのだ。

しかし、Playcoはまだゲーム市場に大きな穴があり、そしてそのソリューションになれると考えているようだ。テクノロジーによって一緒にゲームをプレイする方法が増えたにも関わらず、実際にはその逆のことが起こっている。ゲーム市場は、よりニッチでアプリベースのものが成長しているとCarter氏は指摘する。

「開発者やプラットフォームは、実は数十億人規模ではなく、数百万人規模の小規模な「ハードコアな」オーディエンスの収益化に関心を持っています。さらに、アプリストアやゲームプラットフォームは本質的には、大きな参入障壁(ログイン、ダウンロードなど)があり、人々がすぐにゲームを手に取って、友人や家族と一緒にプレイできるようにするという目的からはズレているのです」(Carter氏)。

2012年当時のGame Closureチーム/Image Credit: Game Closure

Playcoは8歳でも80歳でも、筋金入りのゲーマーでもカジュアルなプレイヤーでも、手に取って簡単に遊べるインスタント・ゲームを作りたいと願っている。もちろんそれはゲーム性もあり、広く魅力的なジャンルで、何十億人もの人々にアピールできるものでもある。

プレイヤーはリンクを共有するだけで、どこからでもすぐにゲームにアクセスすることができる。Playcoは、FacebookやInstagramメッセンジャーからWeChat、Snap、Tik Tok、Tinder、Zoom、House Partyに至るまで、人々が毎日使用するコミュニケーション・プラットフォーム上でゲームが役立ち、大きく拡大することに真のチャンスを見出そうとしている。

Carter氏は、オープンウェブ技術の進歩により、Playcoがこのゲームビジョンを立ち上げることが可能になったとしている。また、これはゲーム業界にとって2つの大きな転換点でもある。インスタントソーシャルゲームは、ソーシャルゲームやゲーム会社のトップ・ティアがこの分野に多額の投資をしていることで、上昇傾向になっている。

そして話題になっているのが「ポストアプリストア」のアイデアだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】