中国のEVスタートアップXpeng(小鵬)、40億人民元(約620億円)を資金調達

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28日、広州市で開催された式典で話す Xpeng CEO の He Xiaopeng(何小鵬)氏
Image credit: Xpeng Motors(小鵬)

中国のEVスタートアップ Xpeng Motors(小鵬)は、第2工場の建設を計画しさらなる拡大を目指す中で、国営投資会社から40億人民元(約620億円)の資金調達で合意に達したと発表した。

広州市政府の一部である広州市経済技術開発区が所有する子会社 Guangzhou GET Investment Holdings(広州凱得投資控股)は28日、Xpeng の成長を促進するために40億人民元を出資すると発表した。契約の一部として、この調達のうち約13億人民元(約200億円)は、開発区内で2022年後半までに生産を開始する予定の製造拠点の建設に費やされる。

Xpeng は広州市に隣接する肇慶市にある初の完全自社工場で、今年第2四半期から自動車を量産していると South China Morning Post が報じている。同社は以前、中国の OEM メーカー Haima(海馬)に生産を委託していた

広州市政府からの強力なサポートにより、我々は戦略的成長イニシアチブを実行し、顧客のニーズを満たすために最高品質の製品とサービスを提供すると確信している。(Xpeng CEO の He Xiaopeng=何小鵬氏)

広東省南部の広州に本社を置く Xpeng は、国内だけでなく海外でも拡大を加速させている。同社は最近、ノルウェー向けに100台の G3 クロスオーバーを出荷し、グローバルな販売イニシアチブを開始した。販売価格は358,000ノルウェークローネ(約400万円)から。現地ディーラーの協力を得て、11月から販売を開始する予定だ。

Xpeng はまた、北京、上海、広州、深圳など24の主要都市の個人購入者を対象に、26日から始まった生涯無料充電キャンペーンを提供することで、国内の販売を後押ししようとしている。Xpeng は年末までに60都市以上で無料充電の提供を拡大し、2021年上半期までには3倍以上の200都市に拡大する計画だ。

Xpeng は中国の EV メーカーで初めて、初めての購入者を対象に、年間3,000キロワット時 (kWh) の充電クレジットに限定して、無料で生涯充電を提供している。ライバルの中国 EV メーカー Nio(蔚来)は、初めての車を購入した顧客を対象に充電済バッテリとの交換サービスを無料で提供してきたが、最近では新規購入者を対象に月6回の無料交換を上限としている。

TechCrunch によれば、Tesla は2018年にTesla は無料の無制限充電キャンペーンを終了したが、その後、報道によれば Model 3 の納入を後押しすべく1年前から2年間の無料充電サービス提供を始めた。

現在、中国の EV 市場ではトップセラーとなっている Tesla は、無料の充電キャンペーンで気まぐれな態度をとっている。TechCrunch の報道によると、Tesla は2018年に無料の無制限充電キャンペーンに終止符を打った後、Model 3 の納入を後押しする目的で、1年前に2年間の無料充電サービスを提供したとされる。

Xpeng は中国市場で他の EV メーカー大手に遅れをとっており、今年1月〜7月の納車台数は合計4,099台となっている。同期間に顧客に納品された車両は Nio が17,702台、Leading Ideal(理想汽車) が12,181台と続く。 China Passenger Cars Association(中国乗用車市場信息聯席会)の発表によると、Tesla は同期間に5万6,762台の Model 3 を販売し、現在中国の EV 市場を支配している。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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