女性特有の疾患を救え、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)特化の「PERLA Health」

画像出典:PERLA Health

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重要なポイント:ロンドンを拠点とするPERLA Healthは9月29日、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を抱える女性に向けたサービスの正式リリースを発表した。例年9月に行われるPCOS啓発月間が開催されたタイミングでの発表となった。PERLA Healthの会員になることで、電子書籍、チェックリストなどのリソース活用が可能となり、イベント、カンファレンス、コミュニティーなどの参加、PCOS専門家への相談といったサービスを受けることができる。

詳細情報:PERLA Healthは、フェムテック関連のニュースやデータベースを公開するプラットフォームFemtech Insiderの創設者でもあるKathrin Folkendt氏が発案。医薬品業界での専門知識を持ち、武田薬品工業に勤務するJanine Kopp氏を共同経営者として迎えサービスをスタートした。Folkendt氏自身も何年も症状に悩まされた後、30代になってからPCOSと診断されたという。Forbesのインタビューでは「私自身がPCOSを患っているので、この会社の使命は私の本望です」と創業の経緯を明かしている。

  • PCOSは不規則な生理、過剰なアンドロゲン分泌による体毛やにきびの変化、排卵障害など患者それぞれに違う症状を引き起こすため、誤情報も多いとFolkendt氏は指摘する。また、もうひとつの問題には、現段階では確固たる治療法が存在しないにもかかわらずサプリメントなどを販売することで、PCOSで苦しむ女性を騙す悪質なサービスが点在しているという。
  • こうした問題に対し、共同経営者のKopp氏はForbesのインタビューで「私たちは、エビデンスに基づき、研究に裏打ちされた情報を発信する場を構築する」と語っている。また、同社オウンドメディアで2020年6月に公開されたFolkendt氏のブログでは、今後は一流の医療と診断を効率的かつ手頃な価格で提供できるようなプラットフォームの構築を計画していることを明かしている。

背景:フェムテック分野は2025年までに500億ドル規模の市場になると予想されているが、PCOSや更年期障害、子宮内膜症など、女性の健康に関わる疾患についての分野への投資はこれまでは後回しにされてきた。しかし、2020年8月にPitchBookが公開したフェムテックに関する四半期報告書では、子宮内膜症の世界市場は23億ドルに達すると予想されており、10人に1人の女性が罹患する子宮内膜症はPCOSと同様に巨大な投資機会としてスポットライトを当てている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代