空の移動革命:ドローン、エアモビリティの海外と国内状況(2/4)

Image Credit : DroneFund

本稿は企業やスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事。執筆はドローンファンド大前創希氏が担当した

ドローン、エアモビリティの海外と国内状況

(前回からのつづき)昨年度から今年にかけ、ドローン・エアモビリティの領域は自治体と通信業者、運輸業者とスタートアップが連携し実証実験を進めている事例も増えてきました。今回は海外、国内の事例を含め、ドローン・エアモビリティの社会実装について紹介していきます。

海外ではAmazonが米国の航空運送事業者として、UPSやWingに続き、航空運送事業者としてドローン配送の認可を得ました。現在のAmazonはドローンを使った配送サービス「Prime Air」を開発しています。公表されているAmazonの機体は約2.3kgの荷物を最長24km飛行させることが可能で、顧客に30分以内に商品を届けることを目標としています。

Amazonはロジスティクスがビジネスにおいて非常に重要だという考えを持っており、倉庫など自社で保有するなどしています。その一環でドローン配送に取り組んでおり、Amazonのような企業が力を入れていくことでドローン配送の実現が近づいてきたと言えます。

また海外の事例でより先行しているのがルワンダやタンザニアなどの地域です。

ドローン医療スタートアップZiplineが、血液や血しょう・医療サンプルなどの配送を手掛けているのですが、こういった地域はインフラや道路に関して整っていない地域であり、ドローンの特性を活かして配送が可能なことから今後も事例が増えていきそうです。

日本でも同様に、都市部と比べて交通インフラに課題を感じている地域では実用化や実証実験が進んでおり、そのような地域にドローンを使って配送するのは社会的ニーズもあるので実用化が進んでいくと考えられています。

日本での実用化や実証実験においては、地元の自治体がサポートし、通信や輸送事業者などとドローン企業が手を組んで実施をしている事例が非常に多くあります。単体でドローンの配送をするのは難しいですが、通信事業者や物流事業者連携していくのは事業化する上では重要です。

日本で初めての事例でいうと2018年に、日本郵便が福島でドローンによる郵便物運送を開始しています。

目視外エリアへの物資輸送を可能とするドローン・画像クレジット:自律制御システム研究所(ACSL)

DRONEFUNDの投資先である自律制御システム研究所(ACSL)の機体が採用されました。直近では今年3月、中山間地においてドローンが実際の郵便物や荷物を届ける実験を実施しています。このようなドローン配送の実用化が進むことで、運送業の人手不足を解決の一つになりそうです。

そして昨年10月に東京都が台風19号により被災した奥多摩町において、完全自律型ドローンを活用した空路による救援物資の搬送を実施しています。自律制御システム研究所とANA、NTTドコモが協力しており、災害時における物資の搬送にドローン活用する事例も増えてきました。

自治体が運営主体となってドローン配送事業の本格運用を開始する日本で初めての取り組みとして、長野県伊那市は、KDDIとドローンによる商品配達を行う支え合い買物サービス「ゆうあいマーケット」を、伊那ケーブルテレビジョンと今年の8月から開始しています。食料品などの日用品をケーブルテレビのリモコンで手軽に注文し、ドローンによる当日配送を実現することで買い物困難者を支援するとともに、買物支援の担い手不足などの地域課題解決を図るとしています。

3つの事例から見ても、自治体と通信業者、運輸業者とスタートアップが連携が不可欠です。そして、海外事例のように、配送が難しい場所にて事例が増えていると言えます。(次につづく)