
シンガポールを拠点とし、世界的な起業家プラットフォームとリソースデータベース「beamstart.com」を運営する Beamstart は、東南アジア向けに1,000万米ドルのデジタルアクセラレータファンドを立ち上げる。数週間後に立ち上げられ、早ければ2021年第2四半期に資金投入を開始するこのファンドは、アーリーステージのテクノロジー系スタートアップへの投資に重点を置く。
Beamstart 共同創業者の Kenneth Ho 氏と Wallace Ho 氏(二人は偶然の同姓である)と、シンガポールからの金融サービスのパートナーが活動の中心人物となる。同ファンドの LP には、中国、日本、インドネシアの富裕層やファミリーオフィスが名を連ねる。
主にセクターにとらわれない投資を行い、日中米の大企業とのシナジーの可能性のある、新興市場の越境デジタル関連ソリューションに取り組む経験豊富なチームに投資するとしている。
Beamstart は、東南アジア初のデジタルアクセラレータとなり、デジタルニュース・メディアプラットフォーム、ビジネスリソース、テクノロジー、投資/タレントパートナーの広大なネットワークを活用して、スタートアップが資金調達を申し出、バーチャルで全面的なサポートを受けることを可能にする。同ファンドは、東南アジアでは支援が少ないと見られる、プレシード/アクセラレーターからレイトシード段階にあるスタートアップに主に投資を行う。1社あたりのチケットサイズは、最大10万米ドル。
2016年に設立された Beamstart は、起業家をクライアント、資金調達、人材と結んで支援することをミッションとしたビジネスソーシャルネットワークとリソースデータベースからなる。同社は、資金調達、市場アクセス、デジタル化のいずれかの形で、東南アジア全域の多くのスタートアップを支援してきた。また、投資家コミュニティも拡大し、この地域のエンジェル投資家、VC や PE、企業パートナーを1万社以上にまで増やした。

Image credit: Beamstart
Kenneth Ho 氏と Wallace Ho 氏は、特に中国の台頭、新型コロナウイルス後の影響、5G の出現、Z 世代における個人主義の高まり、モバイルインターネット利用の急激な成長などにより、東南アジアのような人口の多い新興市場には今日、テクノロジー系スタートアップに投資する大きなチャンスがあると考えている。
我々は、アーリーステージのスタートアップが多くの支援を受けられないこの地域で、次世代の企業を支援することに大きな可能性があると考えている。いくつかの資本、多くの支援とテクノロジーの力を活用することで、これらのスタートアップ の多くが驚異的な高みへと成長する可能性があると信じている。
また、新型コロナウイルス後の影響と相まって、中国の台頭は、消費者の行動、労働パターン、モバイルの利用方法が大きく変化した、全く新しいデジタルファーストの世界を生み出したと考えている。現在は、日中米のようなテクノロジー大国とシナジーを持つ価値を創造するには最良のタイミングだ。(Kenneth Ho 氏)
先月、AngelList のインド CEO Utsav Somani 氏と元最高経営責任者の Wing Vasiksiri 氏が協力し、東南アジアのテックスタートアップをターゲットとした新しいマイクロファンド「iSeed SEA」を立ち上げた。
iSeed SEA には、Naval Ravikant 氏(AngelList 創業者兼会長)、Kunal Bahl 氏と Rohit Bansal 氏(Snapdeal 共同創業者)、Jonathan Swanson 氏(Thumbtack 創業者兼会長)をはじめとする著名な投資家や起業家が支援者として名を連ねている。
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