ノーコードの流れは続く、Retoolが評価額で約10億ドルに

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ピックアップ:Retool Nears $1 Billion Valuation With Funding From Sequoia

ニュースサマリー:ノーコードスタートアップの「Retool」は、シリーズBにて5000万ドルの資金調達を完了している。リード投資家にはSequoiaが参加し、GitHubのCEOであるNat Friedman氏、Stripe創業者で兄弟のPatrick Collison氏とJohn Collison氏、Brex創業者のHendrique Dubugras氏とPedro Franceschi氏、またY Combinator共同創業者のPaul Graham氏も同ラウンドに参加している。

話題のポイント:社内ツールをノーコードで手軽に開発することが可能なサービス、それがRetoolです。Bloombergの報道などによれば、今回のラウンドにて同社バリュエーションは約9億2500万ドルと評価されています。

ノーコード・ローコード市場は非常に注目高く、例えばGoogle SheetsやExcelなどにデータを入力しインポートすることで自動でアプリケーションを生成することが可能なApp Sheetは今年初めにGoogleに買収されるなど、市場の中でも動きが早まりつつあることが分かります。直近では、Googleは新ノーコードツールとしてプロジェクト管理機能「Tables」などをリリースしています。

しかし、ノーコードツールのメインストリームは未だスタートアップに多い傾向にあります。例えば今となってはワーキングツールの定番と化したNotionやAirtableも、元はといえばノーコードツールの一種ですし、Retoolと同じく社内用ダッシュボードをノーコード開発可能なIndexなども、近年注目を集めてきています(IndexはRetoolと同じくSequoiaのリードで5000万ドル調達済み)。

さらには、Googleの開発するクロスプラットフォームのFlutterバックエンド用のFirebaseを用いてアプリケーションを全てノーコード開発することのできる「FlutterFlow」が発表されるなど、既存ソフトウェア開発環境をノーコードプラットフォーム化する流れも登場しています。ノーコード・ローコード市場は少々飽和状態にあるようにも思えますが、ユーザー視点ではサービス開発に選択できるオプションが増えていることに間違いはありません。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

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