トルコ「Startup Istanbul」運営、1,000万米ドル規模のプレシードファンドを組成——Tim Draper氏ら著名投資家がLP参加

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2015年の Startup Istanbul のピッチファイナリスト表彰で。最右に eTohum の創業者で代表の Burak Buyukdemir 氏。基調講演者・ピッチ審査員には、BEENEXT 代表の佐藤輝英氏(最左)、Steve Blank 氏(左から3人目)も招かれた。
Image credit: Masaru Ikeda

中東最大のスタートアップカンファレンス「Startup Istanbul」の運営で知られる、トルコ・イスタンブールに本拠を置くインキュベータ eTohum は、プレシードステージのスタートアップ向けのマイクロファンド「Startup Istanbul Fund」を組成したことを明らかにした。

ファンド規模は1,000万米ドルで、投資対象1社あたりのチケットサイズは5万米ドル。主に Startup Istanbul に登壇したスタートアップを対象に、今後3年間で100社に投資を実行する計画だ。また、投資先各社には25%の追加投資枠(follow-on reserves)を設定し、将来性が確認された約25社には後日追加投資を実行する。

eTohum の創業者で代表の Burak Buyukdemir 氏が、新ファンドのマネージングパートナー務める。新ファンドには、欧米をはじめ世界各地の投資家や成功を遂げた起業家が出資参加する予定で、LP の一人には、2017年の Startup Istanbul にも基調講演者として登壇した著名投資家の Tim Draper 氏が名を連ねた。

インタビューに答えてくれた Burak Buyukdemir 氏
Image credit: Masaru Ikeda

Startup Istanbul、そして、起業家と投資家とのマッチングに特化したカンファレンス「Startup Turkey」については、BRIDGE でも何度か取り上げたことがあるが、これまでに世界60カ国以上からスタートアップ700社がピッチに登壇し、彼らが成功した資金調達の総額は2億6,000万米ドル以上。このうち、eTohum は100社超に投資し、リターンは24倍に達しているという。

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新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初4月に予定されていた今年の Startup Istanbul は延期され、さらにオンラインイベントに変更された。起業家が投資家と直接出会う機会は一定の制約を受けるが、それでもビジネスモデルやチームスキルなど客観的評価に基づいてスタートアップへの資金供給を継続的なものとするため、今回、新ファンドの組成を決めた、と Buyukdemir 氏は BRIDGE に語った。

Startup Istanbul のこれまでのイベントで高評価を獲得し、大型の資金調達やイグジットを成功させたスタートアップには、次のようなものがある。

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