スタートアップ向けクレカBrexにライバル出現、「Ramp」は毎月1.5%をキャッシュバック

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Image Credit : Ramp

ピックアップ:A New Corporate Card: Ramp Secures $30M For Money-saving Company Credit Programs

ニュースサマリー:法人向けクレジットカードのRampはシリーズAにて、3000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはD1 CapitalとCoatue Managementが参加し、既存投資家のFounders Fundなども同ラウンドに参加している。同社は2019年創業のニューヨークを拠点とするフィンテックスタートアップ。AIを活用し、企業における支出管理を最適化する機能をクレジットカードに加えて提供しているのが特徴だ。

話題のポイント:Brexのライバルが登場です。法人向け、特にスタートアップ向けのクレジットカードの代表格と言えばBrexが躍進を続けています。Brexはその特徴として、独自のリワードプログラム・クレジットスコアを必要としない審査方法を採用するなどでスタートアップが恩恵を受けやすい最適な機能を提供しました。対してRampではメインのセールスポイントを「毎月利用分の1.5%キャッシュバック」としています。煩わしいポイントバックなどではなく、キャッシュバックにしているのが直接的です。

これはBrexなど新興クレジットカードでは共通していますが、国外決済やフィジカル・バーチャル両カードの発行など、諸機能利用の手数料は一切ない仕組みを取っています。また、面白い機能として決済直後にレシートを撮影できるチャットべースの機能も提供しており、実際の決済とレシートを自動でマッチングして保存してくれます。写真にあるように、少し汚れしてまったレシートでも問題なく認識していることが分かります。

Image Credit : Ramp

カードの発行に際してはスタートアップであれば無料、グロース・エンタープライズフェーズであれば月額のサブスクベースでの契約となるようです。同社サイトによれば、Ramp利用者の年間における平均キャッシュバック額は1000万円以上とされており、ClubhouseやClickUp、Founders Fundなども顧客として利用しています。Brexはスタートアップの特性に応じた、例えばUberを利用すればするほどポイントバックが多くなるといったようなエコシステムを設計してましたが、Rampのキャッシュバックはより直接的な分、スタートアップからエンタープライズまで導入しない理由はないように思います。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

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