Airbnbのホストたちが鳴らす、新たな始まりのベル

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Airbnb Hosts Ring Our Opening Bell | Airbnb

ピックアップ:Airbnb Hosts Ring Our Opening Bell | Airbnb

ニュースサマリー:Airbnbは10日、NASDAQへの上場を無事完了した。初日の取引開始額は1株当たり146ドルとなり、IPO時の価格68ドルを大幅に上回る結果となった。現段階におけるAirbnb時価総額は約865億ドルとなり、IPO時の評価額から約2倍にまで膨れ上がっている。ティッカーシンボルは「ABNB」。

話題のポイント:Airbnb上場の日がついにやってきました。2020年はAirbnbにとって、良くも悪くも本当に色々な変化が訪れた1年になったことは間違いありません。COVID-19の拡大により、3月頃より世界各地でロックダウンや国境が閉ざされ、日常から「旅」の1文字が消失。結果的に、Airbnbは予約済みの宿泊予約すべてに対し(COVID-19を理由とする)返金を実施し、総額は10億ドルに達したと言われています。

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その後、4月にはSilver Lakeから10億ドルのデッドファイナンスで資金を調達、5月には総従業員25%のレイオフを実施して経営体制を整えてきました。Silver Lakeからのデッドファイナンス時はバリュエーションを260億ドルと算定されていたので、上場した今日までに約3.5倍の評価を勝ち得たというのは本当に驚きです。

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ここからは、AirbnbのIPO申請時のS1を振り返っていきます。まず四半期ごとの宿泊・エクスペリエンス予約総数の変遷です。2020年Q1~Q3でマイナス成長を遂げており、特にQ2ではYoY比でマイナス68%を記録。ただ、Q3ではYoY比ではマイナス成長なものの、2018年初頭程度のボリュームには回復しています。

Airbnb Form S1、2020年Q1、Q2がマイナス成長に

では、何をフックに回復傾向に持ち込むことができたのか。これは、ドメスティックトラベルの需要が大きく回復したことに起因しているのは間違いなさそうです。4月・5月時点では、国内・国外どちらもYoY比マイナス成長ですが、6月にはドメスティックトラベルに限りYoY比でプラスの成長を遂げています。国内旅行需要の中でも、自宅から50-500マイル圏内に大きく予約が集まっていることはAirbnbがロングタームの予約にシフトしリモートワークなどのユースケースを作り出そうとしていることからも納得のデータです。

Airbnb Form S1

上場に際して株価がIPO時を大きく上回ったAirbnb。ここまで見てきたようにトラベル市場が非常に苦しい状況に陥っている中でも、確実に成長を期待できる施策を取ってきたことの答えがマーケットに反映されたのでしょう。トラベル市場でみれば、Expediaの時価総額は約180億ドルで、Booling.comは約860億ドル。現時点でAirbnbの方が上回っているのは、そうした確実な将来性が反映されている結果です。