東南アジアの中古自動車ポータル「Carsome」、シリーズDで3,000万米ドルを調達——車需要増で、売上はコロナ前の2倍に

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Carsome のシニアマネジメントチーム
Image credit: Carsome

マレーシアの統合型自動車 e コマースプラットフォーム大手「Carsome」は8日、シリーズ D ラウンドで3,000万米ドルを調達したと発表した。このラウンドは Asia Partners が主導し、既存投資家である Burda Principal Investments と Ondine Capital が参加した。

プレスノートによると、今回の資金調達は、Carsome の C2B(Consumer-to-Business)と B2C(Business-to-Consumer)の提供を強化するために活用されるという。そのほか、Carsome の付帯機能の買収やサプライチェーンの統合における M&A の可能性を支援するためにも活用される。

2015年に設立された Carsome は、車検から所有権移転、融資まで、消費者と中古車販売店にエンドツーエンドのソリューションを提供している。プラットフォーム上で取引されるすべての車は175点の包括的な検査を受け、すべての車の購入は延長保証と返金保証でバックアップされている、と同社は声明で述べている。

マレーシアのほか、インドネシア、タイ、シンガポールで事業を展開している同社は、現在、年間7万台の車を取引しており、合計取引額は6億米ドルに上るとしている。また、全拠点で1,000人以上の従業員を擁している。同社はさらに、2020年第3四半期の売上高をパンデミック前の2倍に伸ばし、10月時点での営業黒字化を達成したとしている。

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Carsome の共同創業者でグループ CEO の Eric Chen 氏は、次のように述べている。

過去6ヶ月間で、パンデミック前と比較して月次収益が2倍になった。これは、現在起きている新型コロナウイルスの感染拡大が、東南アジア全域の消費者行動に与えた影響による劇的な加速だ、

マレーシア、インドネシア、タイ、シンガポールの中核市場の消費者は、家族の安全を確保し、ビジネスに適応するために自動車を購入するケースが増えている。

Asia Partners の Oliver M. Rippel 氏は、次のように述べている。

中古車の購入者と販売者にワンストップソリューションを提供する Carsome の統合的なアプローチは本当に素晴らしいものだ。これが中古車業界の進むべき道になると確信しており、Eric と彼の有能なチームと緊密に協力して、東南アジア全域でビジネスをさらに拡大していくことを楽しみにしている。

Carsome Group CFO の Juliet Zhu 氏は、次のように述べている。

我々は、売上総利益率の向上と生産性とコンバージョン指標の着実な改善により、非常に健全なユニットエコノミクスを持つ、防御力があり、スケーラブルで収益性の高いビジネスを構築した。

Carsome のプラットフォームがデジタル化の追い風を受けて繁栄している一方、Carsome はパンデミックによってもたらされた新たな課題を乗り越えるため、パートナーをサポートすることに引き続き注力していると述べている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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