香港の魚培養肉スタートアップAvant、商品の市場投入に向け310万米ドルを調達

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中国の食肉バイオテックスタートアップ Avant は、研究開発部門を強化し、製品の商業化を支援するため、シードラウンドで310万米ドルを調達してシード調達ラウンドをクローズした。このラウンドには、China Venture Capital(中国風険投資)、AngelHub、ParticleX(粒子創投)、Lever VC、CPT Capital、Loyal VC、Artesian、208 Seed Ventures、PTG Food(太寅食品)、Regal Springs の会長である Markus Haefeli 氏らが参加した。

Avant の魚培養肉のミンチで作られたフライ
Image credit: Avant

香港を拠点とする Avant は、特許出願中の独自技術により、完全に密閉されたバイオプロセスを経て、魚の細胞から動物性タンパク質を直接製造している。このタンパク質は、食品やスキンケアなどの用途を想定している。Avant が2021年に製品を市場に投入することを目指す中で、今回のラウンドで調達した資金は製造コストの削減に使用される。

サステナブルな水産物や機能性タンパク質業界との連携を加速させ、既存のグローバルなサプライチェーンへの当社製品の採用を加速させていく。(Avant CEO の Carrie Chan 氏)

バークレイズのアナリストらによると、代替肉市場は今後10年間で1,400億米ドルに達する可能性があるという。彼らによると、この急速な成長のペースは、アニマルフリー(動物を犠牲にしない食肉調達)の業界が、その頃には世界の食肉市場1.4兆米ドルの約10%を占めるようになるとも言われている

我々の投資家の間では、培養肉の消費と投資に対する意欲が高まっていると見ている。(AngelHub 共同創業者 Karen Contet 氏)

現在、さまざまな企業がサステナブルなタンパク質の課題に取り組んでいる。Aleph Farms、Clara Foods、Ecovative Design、GoodDot などは、Avant の世界における競合のほんの一例だ。もう一つの競合はシンガポールの Eat Just で、同社は最近、シンガポールの規制当局からラボで育てた鶏肉を販売する承認を得た

(編注:Avant に関する以下の記述は、アメリカを拠点とする同名のオンラインレンディングプラットフォームについての情報を誤引用したものと見られる。原記事尊重の観点から、そのまま掲載する。)

Avant はこれまでに、9回のラウンドで合計16億米ドルの資金調達を行っている。2015年9月のシリーズ E ラウンドからの最新の調達までで、3億2,500万米ドルを調達した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

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