Everlywellの在宅検査キット需要は5倍に、遠隔医療へのシフトが進む

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画像出典:Everlywell 公式ウェブサイト

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重要なポイント:在宅検査キットをデジタルプラットフォーム上で提供するEverlywellは12月3日、シリーズDラウンドにおける1億7,500万ドルの資金調達を発表した。 今年2月のシリーズCラウンドに引き続き、同社の累計資金調達額は2億5,000万ドルを超える。今回のラウンドにはBlackRock、The Chernin Group (TCG)、Foresite Capital、Greenspring Associates、Morningside Ventures、Portfolioなどの新規投資家のほか、シリーズCラウンドを主導したHighland Capital PartnersやGoodwater Capital、Next Coast Venturesなどの既存投資家が参加した。

詳細:Everlywellはアメリカ・テキサス州拠点の、Julia Cheek氏が2015年に設立したスタートアップ。2016年にサービスを開始し、食物アレルギーの検査やビタミンD欠乏症、女性の健康や甲状腺ホルモンレベル、不妊などに関する在宅検査キットを提供。2019年には、Fast Companyの「Most Innovative Company」の1つに選ばれた。

  • 2020年5月には、米国食品医薬品局(FDA)より在宅検査キットとしては初の緊急認可を得た上で、COVID-19のテストキットも販売を開始。職場、大学、診療所、官公庁と100件以上の取引を完了したという。
  • 同社プレスリリースによると、2016年のサービス開始以降、100万人以上が同社の検査キットやプラットフォームを利用してきたという。2020年には4倍の売り上げを見込む。
  • 今回調達した資金をバーチャルケアの提供および検査キットのスケールアップに活用し、検査を通じた臨床研究と疾患管理を推進しながら、在宅検査市場での存在感を高めたいとした。

背景:CEOのCheek氏は今回の調達に関するTechCrunchの取材に対し、COVID-19のパンデミックがシリーズCの終了後に再び多額の資金調達を決定した背景にあったとしている。また、他の検査キットについては「4分の3が前年比100%以上の成長率で爆発的に伸びており、中でもいくつかのキットは4〜5倍の成長率を記録している」と、遠隔医療へのシフトが大きく加速するとの見解を示した。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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