手持ちサイズのホログラフィックディスプレイ「Looking Glass」が可能にするもの(2/2)

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Image Credit: Looking Glass

(前回からのつづき)Portraitは基本的にホログラフィック・ピクチャーフレームとして使用でき、Apple TrueDepthIntel RealSenseMicrosoft Azure Kinectなどの深度カメラや3Dモデリングツールで生成した立体画像を、現行のiPad miniと同じ画面サイズ(解像度は2048×1536ピクセル)に、まるで奥行きのある3Dボックスに入っているかのように見せてくれる。ちなみにこういった医療画像や、Paraview、Kitware、Schrodinger’s Maestroなどのような科学的な可視化プラットフォームは高度に忠実な3Dオブジェクトに対応しているし、従来のカメラであっても何かのパーツや人体データベースのようなものであれば、専門アプリを使うことで詳細かつ高度なホログラムを作ることが可能だ。

最大1,000個のホログラフィックメディアをPortrait内に直接保存してプレイリスト形式やループ再生させることができる。そのため企業は別の接続デバイスを用意しなくても、製品の全在庫や複数のオフィスの場所を表示することができる。

Portraitをコンピュータに接続すると、Azure Kinectや同様の深度感知カメラを、PCやMacのアプリケーション(Unreal EngineUnity、Autodesk、Maya、Blenderなど)と組み合わせ、3Dアプリケーションやアート開発に使用することができる。例えば人の顔の動きをアニメーションに変換する、実験的なフェイストラッキングアプリがあるのだが、この技術を使ってリアルな3D人間のアバターを使ったホログラフィック電話会議に転用する、なんてことも想像できる。

Looking Glassは、アーリーアダプター層を獲得するために大幅な価格破壊を提案した。これによってファーストムーバーの企業がデスクにホログラフィックスクリーンを登場させることになるかもしれない。

Portraitはプレオーダーキャンペーンの最初の2日間に199ドルのアーリーバード価格で提供され、プレオーダー期間の残りの期間は249ドルに移行する。その後、価格は349ドルの希望小売価格に据え置かれる予定だ。Looking Glassの初期顧客への出荷は2021年前半に開始される予定。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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