フリーランス・副業人材のリファレンスチェック「Parame(パラミー)」運営、シードラウンドで数千万円を調達

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Image credit: Parame

<15日午後6時更新> 赤字部分を訂正。

リファレンスチェック特化型ビジネス SNS「Parame(パラミー)」を運営する Parame は15日、シードラウンドで資金調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、F Ventures、インキュベイトファンド、大島礼頌氏(インフラトップ 代表取締役)岩崎翔太氏(終活ねっと 創業者)、児玉昇司氏(ラクサス・テクノロジーズ 代表取締役)、天野和哉氏(経営コンサルタント)と、名前非開示の個人投資家複数。調達金額は数千万円程度とみられる。

同社は、今年6月にローンチした個人向けビジネス SNS の Parame、また、Parame を使って、企業がリファレンスチェックを依頼できるサービスを「Parame Recruit(パラミーリクルート)」として提供。企業が、仕事を発注する個人についての質問を投稿すると、その個人に関係する人々(かつて仕事を発注した経験がある人、過去に上司や同僚だった人など)から評価を収集することができる。ROXX の「back check」とも似ているが、Parame Recruit は業務委託される個人を対象にすることで差別化している。

転職・採用を前提としたリファレンスのチェックは、基本的には、転職・採用の時の1回オンリー。その時に得られたリファレンスは、転職や採用が完了すれば残らない。Parame はフリーランスや副業人材に特化したことで、1回だけでなく、その後もその人の信用評価として残っていく。(代表取締役の岡野亮義氏)

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Parame に参加しているフリーランスや副業人材は、Parame 上で業務委託の案件も見つけられる。そうした案件への募集と合わせて、企業側からはどの人になら仕事を頼んでいいか、リファレンスチェックできるのが Parame Recruit だ。他の案件募集サイトや自社 Web サイトからのリンクで、リファレンスチェックだけを Parame で行う連携も可能で、必要に応じて、企業はリファレンスをくれたユーザへの追加質問もチャットで依頼できる。

案件を発注する企業と、受注するフリーランスや副業人材のミスマッチを防ぐことを主眼を置いているので、評価された人のポジティブな評価のみがずっと残るようになっている。ネガティブ評価についての投稿は、評価された当人リファレンスチェック実施企業と投稿者にしか見れない仕組みだ。(岡野氏)

ネガティブ評価が公開されないことで、怨恨やトラブルに端を発したフェイク投稿や炎上は生じにくい。企業側からのフリーランスや副業人材のリファレンスを求める質問に対しては、ユーザからの投稿を促すインセンティブの設計は特にしていないとのことだが、ローンチからの7ヶ月間の動向を見る限り、インセンティブが無くてもユーザは関係する人への評価の投稿に積極的に応じてくれているという。LinkedIn で頻繁に推薦をやり取りし合う関係性が、Parame なら日本人同士でもカジュアルに行えるということだろう。

Parame では、月額のサブスクリプションか、リファレンスチェックを依頼する都度の従量課金で、法人ユーザに課金する形でマネタイズを考えている。現在は PMF(プロダクト・マーケット・フィット)中であるため、詳細な料金体系については調整中だという。Parame ではリファレンスチェックから得られるデータを永続的に使える個人に対する信用スコアと位置付け、将来は、会社勤務の人が独立した際の取引先との信用獲得に活用できたり、他サービスと連携したりすることも視野に入れている。

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