代理店営業管理SaaS「PartnerSuccess」運営、Coral CapitalとALL STAR SAAS FUNDから1億円を調達

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パートナーサクセスのメンバー。最左が代表取締役の永田雅裕氏
Image credit: PartnerSuccess

代理店営業管理SaaS「PartnerSuccess」を運営するパートナーサクセスは15日、シードラウンドで1億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、Coral Capital と BEENEXT の SaaS 特化ファンド「ALL STAR SAAS FUND」。パートナーサクセスは2019年9月、NTT 関連企業の営業コンサルや代理店営業を経験した永田雅裕氏が創業。彼はパートナーサクセス以前にも、LIFE STYLE を創業し Googleやリコーなどの企業パートナープログラムの構築を手掛けた人物だ。

商品やサービスは、その購入経路によって小売を通じて買うもの、メーカーや商社などから直接購入するもの、そして代理店を通じて購入するものに大別できる。コモディティ化が進んだ商品やサービスは、消費する側がすでにその商品やサービスのことを理解しているため、マスマーケティングを展開すれば販売に結びつけやすい。一方で、特定メーカーからしか買えないもの、カスタマイズ品、高付加価値商品などは、販売者からの説明が無いと潜在購入者は興味を示してくれないだろう。

こうした背景から、日本においてはパートナーセールス(代理店販売)は一定の市場シェアを担っている。IT サービスにおいては、海外のソフトウェア会社が日本市場に参入する際、システムインテグレータ(SI-er)などを通じてパートナーセールスをすることは一般的なものとなっている。元来、オンラインマーケティングで完結しそうな SaaS でさえ、海外ではそうであっても、日本ではパートナーセールスという新たなチャネルを開拓しようとする需要は大きい。

Image credit: PartnerSuccess

メーカーや商社は営業活動を効率化するために代理店に対して情報提供を行なっているが、代理店はそれらを十分に活用できているとは限らない。一方、代理店は案件管理や契約管理、メーカーや商社へのレポーティングといった事務作業に就労時間の約半分を取られ、営業先開拓や商談といった売上を最大化するため以外のことに忙殺されていた。

PartnerSales を使えば、メーカーや商社⇄代理店の管理業務が削減され、代理店の営業担当者は本来の営業活動に専念できるようになる。またメーカーや商社も創出できた時間で販売代理店の開拓やパートナーサポートに注力できるようになる。年々、提供される商品やサービスが複雑かつ高度になっていることから、メーカーや商社と代理店はより密接にタッグを組んで営業活動に臨む局面が増えていて、パートナーサクセスでは PartnerSuccess の導入に加え、パートナーサポートの戦略立案なども支援していく。

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