網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA」開発のQDレーザ、東証マザーズ上場へ

SHARE:
「RETISSA Display II」
Image credit: QD Laser

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。

網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA」シリーズを開発する QD レーザは28日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は2021年2月5日、東証マザーズ市場に上場する予定で、 SMBC 日興証券が主幹事を務める。証券コードは6613。945万1,800株を公募し、410万7,600株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは203万3,900株。

想定発行価格は275円で、これに基づく時価総額はおよそ95.1億円になる。価格の仮条件は1月20日に決定し、ブックビルディング期間は1月21日から1月27日を通して実施される。最終的な公開価格決定日は1月28日。有価証券報告書によると、同社の2020年3月期における売上高は7億5,663万円で、経常損失は12億2,574万円、当期純損失は12億4,017万円。

QD レーザは、富士通研究所で量子ドットレーザを研究していた菅原充氏(QD レーザの創業者で現代表取締役)がスピンオフする形で2006年に設立。同社の技術はフレームの内側に内蔵したレーザプロジェクタから、装着者の網膜に直接映像を投影するもので、全盲ではないものの、ぼやけた世界の中で暮らしている視覚障害者(ロービジョン)の生活の質(QoL)を上げられる可能性がある。また、AR(拡張現実)やスマートグラスなどへの応用にも期待される。

株式の保有比率は、富士通(同社の「グローバルイノベーションファンド」3つを通じ、合計26.64%、東証:6702)を筆頭に、東京センチュリー(13.02%、東証:8439)、三井物産グローバル投資(12.45%)、アクサ生命(6.80%)、代表の菅原氏(5.17%)、Beyond Next Ventures(2.67%)、第一生命(2.67%)、リアルテックファンド(2.66%)、DG Ventures(2.36%)、Nikko-SBI Innovation Fund(2.36%)が続いている。

<関連記事>

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する