Googleとダイバーシティ:サンダー・ピチャイ氏のメモは私の人間性を奪った(2/3)

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(前回からのつづき)

VentureBrat: こうなった結果から、ポリシーの変更について何か特別な願いはありますか?

Gebru: ええ、たくさんあります。でもポリシーの変更については計画的かつ慎重にしたいので、もう少し考えてからお答えしたいと思います。

VentureBrat: あなたの経験から、研究に対する企業の影響はどう方向づけられるべきだと考えますか?

Gebru: 多くの人がこのことについて論じてきました。研究カンファレンスはみな、産業界から多額の資金提供を受けています。現在のコンピュータサイエンスの研究はどうでしょうか?まるで軍隊がいて企業がいるといった感じです。他に選択肢があるでしょうか?NIHのようなものもありますが、本質的な利益相反があるので、軍や企業利益とは無関係に研究に資金提供するものが必要です。

私は企業で研究すべきではないと言っているのではありません。研究はすべきだと思いますが、これまで、特に(研究の)検閲で行われてきたものがカンファレンスでどんな影響力を持つかを踏まえると、よく考えておく必要があるのではないでしょうか。問題は、多くのリソースが必要な研究を行う場合、より深刻な問題になることです。これは論文で述べたことのほんの一部です。

VentureBrat: あなたが解雇されたことについて、私が最初に読んだツイートには、機械学習の分野への参入に興味を持っている若い女性や有色人種は大勢いる、というものがあり興味深かったです。彼らにどんなことを知ってもらいたいですか?

Gebru: 有色人種の若い女性には、今この瞬間が必要だと伝えたいです。今は本当に困難な時だと思います。こんなメッセージを送ることはとても辛いですが。最も気がかりなのは、自分にこんなことが起こるのなら、他の人はどうなんだろうかということです。多くの人々は私のようにはプラットフォームや可視性、草の根のサポートを持っていません。想像してみてください。他の黒人女性には何が起こっているでしょう?ダイバーシティイニシアチブを自由意志に任された企業が、正しいことをすると思いますか?

ハラスメントをして数百万ドルもの退職金をもらう人もいます。「でも会社にとって非常に価値がある人間だ」とか、「ああ、でも彼は人付き合いが下手なんだ」などと言うのもきわめて有害です。何度も繰り返し、自分自身を証明しなければならなかった黒人女性もいます。私は最後には、専門知識が評価されるようになりましたが、Googleの内部では認められませんでした。私の専門知識が完全に却下されることも多々ありました。これについてはメールに書いています。

直属の上司チームメンバーがリスクを冒して公的に味方についてくれる人もいます。私がRediet Abebe氏とBlack in AIを共同設立したように、コミュニティ全体が公的に力を貸してくれる場所もあります。それでも十分ではなく、決定が早すぎて間に合わなかったり、きわめて無礼なやり方で怒れる黒人女性という話にされてしまうこともあります。

彼女たちに知ってほしいのは、夢ではないということ。あなたのせいではありません。あなたは素晴らしいのです。精神的虐待なんかに負けないでください。精神的虐待で最も難しいと思うのは、発言への反発だけでなく、恥の感情です。多くの場合、自分のせいだと考えるために恥を感じてしまうのです。

自分のせいではないと思うのが難しいことは知っていますが、あなたは正しいと感じなければなりません。そのためには周りの人に支えられること、肯定してくれる人を持つことです。周りが私に精神的虐待をしたVPのような人ばかりなら、自分自身のせいだと思い込んでしまうでしょう。これが、私がまず最初に言いたいことです。

2つ目に、テクノロジーの未来に参加し、自分の想像力で形作ることが大事です。Ramon Amaro博士は「Black in AI」ワークショップでこのことについて述べています。Ruha Benjamin氏も論じています。

科学教育とは何か、科学教育のパラダイムについて考えるのは本当に重要です。なぜ、レイシストや性差別主義者に同調する一択しか与えられていないのか。勇気を持って一歩踏み出せば、不要品のようにはねのけられてしまう。専門知識をどれだけ持っていても関係ありません。サポートをどれだけ持っていても関係ありません。

未来のテクノロジーに参加することも重要ですが、想像力でどんなテクノロジーを構築していくのかも考えてみましょう。現状では想像力でテクノロジーを構築することはできません。私たちを混乱に陥れたすべての白人男性を一掃したい。私たちは想像力でテクノロジーを生み出しているのではありません。興味を満たすための想像力でテクノロジーを作ります。それが私たちのコミュニティに危害を加えるのなら、一掃しなければなりません。でもそうすれば、報復を受けることになります。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】