Googleとダイバーシティ:サンダー・ピチャイ氏のメモは私の人間性を奪った(3/3)

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(前回からのつづき)

VentureBrat: 見境のない人々のことで長年の問題となっていますが、大手テック企業のリーダーにはどのような説明責任が必要とされると思いますか?

Gebru: 有害な職場環境にいれば何が起こりますか?黒人女性の環境改善で昇進したリーダーはいません。どうしてかって?彼らの下には黒人女性がいないからです。1人もです。すべてのリーダー、昇進したリーダーは、私のような人間にとって居心地がよくて働きやすい環境を作る必然性を持たずに今の立場に就いたのです。では、リーダーの業績を決めるのは誰でしょう?さらに上のリーダーたちが、私の(元)上司のSamy Bengio氏と、それ以外の良い評価を得ている人のどちらが好ましいか、といったことを決めます。彼らは私のような人間にとって居心地が良く風通しの良い環境を作ろうとしてこなかったリーダーたちです。

彼らが私のような人間にとって厳しい環境を作ったのに、どうして説明責任を果たすと期待できるでしょう?何が起こったかは見ての通りです。彼らはすぐに私を追い出しました。口裏を合わせる時間すらないほど素早く。彼らはお構いなしなのです・・・この企業はダイバーシティやインクルージョンを気にしません。何も機能していないので、私は外部から何かできないかと考えています。事実、口先だけの同意は最悪です。それも嫌がらせのひとつです。

VentureBrat: 大手テック企業の幹部が「次はもっと向上する」というより強いインセンティブを得られるよう、ダイバーシティの目標を報酬に結びつけるべきだと思いますか?

Gebru: 確かに「次はもっと向上する」だけよりも何か良い目標があるべきです。彼らの給料は・・・そう、給料はおそらく何か現実的なものに直接結びつけられるべきと思います。現実的に必要とされているものが直接、結果に結びつく必要があります。ひとつ心配なのは、もしも報酬に直結することをポリシーに明記すると、白人至上主義者から、黒人に対する優遇などとして反発が起こるかもしれないことです。

VentureBrat: 研究者の中には、あなたが書いた論文がなぜGoogleからこれほど強い反発を受けたのか理解できない、と言う人もいました。今回起こったことは、論文の内容にどのくらい関連があると考えていますか?

Gebru: 要素はたくさんあると考えています。おそらく論文にも何らかの関係があります。彼らは理由を探していましたから、論文は言い訳かもしれません。私は(この論文で)大規模言語モデルについて述べているのであって、Googleについて述べたわけではありません。BERTがGoogleで検索に使われているように、彼らは少し神経質になっていて、Googleから出されるこういった類のものはすべて検閲したいのかもしれません。でも重要なのは検閲だけではないのです。やり方がとても無礼でした。何よりも彼らは一切議論を挟まずに私の研究を検閲しようとしています。

VentureBrat: 次は何をしたいですか?

Gebru: まだ分かりません。まさに「彼らは私を解雇しました」ーー私のチームが使うこの言葉が好きですーー彼らは私の休暇中に解雇したので、休暇明けに戻ってから話し合いたいと言いました。一息つきたいです。黒人女性に敵対する組織にはいたくありません。倫理的AIチームにとって少しでも居心地のよい場所を作るために、できる限りのことを試みたと思います。次に何をするにしろ、安全な環境で、嫌がらせを受けず、あまり激しく戦わなくてもコミュニティにとって重要なことを守れることを確認したいです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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