パンデミックによるB2B支払いのデジタル化を加速させる「Melio」

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ニュースサマリー:B2B向け決済「Melio」は26日、シリーズCに続くシリーズC2ラウンドにて1億1000万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはCoatueが参加し、既存投資家にAccel、Aleph、Bessemer Venture Partners、Corner Ventures、General Catalystなどが参加している。同社は今回のラウンドにて総額2億5,600万ドルの資金を調達している。

話題のポイント:Melioは企業間の決済と請求書のやり取りを一括管理可能なSaaSを提供しています。一般的な銀行送金やチェックによる支払いだと、4、5日は必要なのに対しMelioでは当日もしくは最大でも3日以内に相手の銀行口座に着金できるフローを採用しています。また、支払い手段もACHを利用したデビットカードもしくはクレジットカードによる決済に対応しており、クライアントごとにフレキシブルな支払い手段の選択を可能にしています。

FRB

企業間の支払いにおけるキャッシュフロー改善は、特にチェック(小切手)での取引が定着している国では大きな問題です。

FRBが公開しているデータによれば、2000年から2018年にかけて米国におけるキャッシュ以外の支払い手段(ボリューム別)として断トツの1位がACH Credi(銀行口座を利用した手動での送金)、同一でチェックとACH Debit(銀行口座を利用した自動での送金)で、クレジットカードによる支払いは過去18年間で全く成長していないことが分かります。

このグラフ自体はB2B限定ではないですが、逆に言えば大きな金額が生じるB2BトランザクションがACH・チェックのボリュームを押し上げ、身近な支払にのみクレジットカードが利用されているとも言えるでしょう。

Melioでは、特にデジタル化が進んでいない業種・業界のユースケース事例を多く取り上げています。例えばワイナリーやロジスティクス、ヘルスケアなど紙による支払いが伝統的に続き、かつ小規模な事業形態を取っている企業の導入を戦略的に多く進めているようです。Crunchbaseによれば、同社の2020年度における月ごとのアクティブユーザーは2000%以上のスピードで成長したとのことで、パンデミックによる支払いのデジタル化が当然の流れとなってきていることが読み取れます。

特にMelioでは、デビットカードにより支払いであれば請求書の管理や支払いは完全に無料で、クレジットカードによる支払い時のみ支払い側に2.9%の手数料をかけるモデルを採用しています。そのため、とにかく導入して試してみるという企業のモチベーションには最適なのだと思います。

アメリカにおいて長年続いたチェック文化が徐々に変わりつつあります。