
Image credit: TechNode/Jiayi Shi
27日、成都では初となるデジタル人民元抽選会が開かれ、当選者らに7,700万米ドル相当が配布される。同様の試みは深圳や蘇州でも実施されている。
重要視すべき理由:この抽選会は一般公開されるデジタル通貨試験運用としては三度目となり、デジタル人民元の社会実装が現在進行中であることを示唆している。また、成都の抽選会は、深圳や蘇州それぞれの抽選会の配布された金額の2倍以上で過去最大規模だ。
- 中国のデジタル人民元は、主要経済国の中央銀行が発行する初のデジタル通貨となる可能性が高い。
詳細情報:この試験運用は1月27日に開始され、2月26日まで続くと中国メディアが報じた。四川省成都の住民は、地方政府のアプリケーションで当選番号をを入力することができる。5000万人民元(約8.1億円)の資金は「Hongbao(紅包)」で配布される。
- 他の宝くじと異なり、成都の紅包はオンラインまたはオフラインで使用できるように割り当てられている。3,000万人民元(約4.9億円)はオフラインの店舗で使用でき、残りの2,000万人民元(約3.2億円)は EC サイト「JD.com(京東)」で使用できる。
背景:抽選会ではデジタル通貨を配布し、通常は使用可能な期間を設定し、関係当局がデータを収集して研究できるようにしている。
- これまでに、深圳では10月と1月に2回、12月に蘇州で1回、抽選が行われている。公募抽選が行われる前は、成都、蘇州、深圳、雄安の試験に参加可能なホワイトリストに登録された個人のみがデジタル通貨を利用できるようになっていた。
- 2021年に入り、北京のカフェや上海の病院など、他の場所でもデジタル通貨が飛び出し始めた。
- 中国当局は、デジタル通貨/電子決済プロジェクト(DCEP)とも呼ばれるデジタル人民元は、2022年の北京冬季オリンピックの期間中にテストされるとしている。
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