LenovoのARグラス「ThinkReality A3」:遠隔操作やビジネス利用が中心(2/2)

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(前回からのつづき)ThinkReality A3はPCでの利用において基本的な機能を備えている。オフィスワーカー、エンジニア、その他のデスクワークに縛られないビジネスユーザーは、Windowsアプリケーションをいっぱいに表示した仮想モニターに最大5台までアクセスすることができる。Lenovoは、このARグラスが企業にプライバシーの向上、生産性の向上、没入感の向上をもたらすことを期待している。

特に没入感については複合現実をフックに構築された建築、エンジニアリング、および金融アプリケーションで使用される場合に有効だ。また、自宅や公共の場で仕事をする企業ユーザーは、(訳註:グラスを通してデータにアクセスできるので)知らず知らずのうちに見ず知らずの人にデータを共有することなく、データを視覚化した情報として扱うことができる。

スマートフォンに接続されたインダストリアル・エディションは、Nreal Light などのソリューションと競合するものだ。これは企業が「グローバルなサポートを受けながら、グローバルな規模で複合現実アプリケーションやコンテンツを展開する」ことを支援する。ThinkReality A3では、遠隔地の専門家がグラスを装着している人が見ているものを確認しつつ、グラスの中のビデオウィンドウを使って遠隔支援をしたり、クリエーターがデジタルオブジェクトをリアルタイムに3Dで可視化したり、工業技術者やその他の現場作業員がデータ・画像のワークフローをガイドしたりすることも可能になる。モバイルARアプリは、ThinkRealityソフトウェアプラットフォームに支えられることになるだろう。

ThinkReality A3は、QualcommのSnapdragon 800シリーズチップを搭載したモトローラのスマートフォンと、IntelまたはAMD Ryzenプロセッサを搭載したPCで動作する。このグラスには、独自のSnapdragon XR1チップセットが搭載されており、1080p立体視ディスプレイ、ライブビデオを遠隔地の専門家と共有するための中央1080pカメラ、左右にマウントされた魚眼カメラを備えたSLAMルームスケール・トラッキング・システムが搭載されている。USB-Cケーブルで電話やPCにテザリングし、映像コンテンツを高速で共有するにはDisplayPort機能が必要になる。

LenovoはThinkReality A3の販売を2021年半ばに開始するとしている。価格の詳細はまだ明らかにされていない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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