スキルマーケットプレイス「ココナラ」、東証マザーズ上場へ——時価総額は217.7億円

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Image credit: Coconala

知識やスキルの C2C マーケットプレイス「ココナラ」を運営するココナラは10日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は3月19日、東証マザーズ市場に上場する予定で、みずほ証券とクレディ・スイス証券が主幹事を務める。証券コードは4176。10万株を公募し、1,109万2,900株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは181万3,000株。

想定発行価格は1,000円で、公募分を含めた総株数は2,147万4,000株。想定発行価格を元にすると、時価総額は217.7億円になる。価格の仮条件は3月3日に決定し、ブックビルディング期間は3月4日から10日を通して実施される。最終的な公開価格決定日は3月11日。有価証券報告書によると、同社の2020年8月期における売上高は17億7,555.5万円で、経常損失は8,376.7万円、当期純損失は9,400.1万円。

ココナラは、三井住友銀行、アドバンテッジパートナーズ出身の南章行氏らが2012年2月に設立(設立時の社名はウェルセルフ)。2012年7月にサービスとしてココナラを立ち上げた。BRIDGE が以前取材した起業家向け講義イベントで、南氏はオックスフォード大学経営大学院に留学後、立ち上げに関わった2つの NPO がきっかけとなり、自分のスキルや能力を別の誰かに提供することそのものが、その人自身にとっても自信や成長につながるという経験をし、それがココナラのアイデアのベースとなったと語っている。

登録ユーザ数は昨年180万人を超え、このまま行けば年内にも200万人を超えそうな勢い。一方で登録ユーザの増加に伴い、料金を払ってサービスを購入している有料購入ユーザの割合は徐々に下がっており、ここ1〜2年は5〜6%程度に落ち着いている。有料購入ユーザ一人あたりの購入単価(ARPPU)は増加傾向にあり、ココナラの価値を認識しているユーザが以前に増して料金を払っていることがわかる。アップセルを狙い、2016年に「ココナラ法律相談」、2019年に「ココナラミーツ」といった派生サービスを立ち上げた。

株式の保有比率は、ジャフコ(15.34%)を筆頭に、CEO 南章行氏(13.13%)、共同創業者兼取締役の新明智氏(11.70%)、ニッセイ・キャピタル(11.39%、5号と6号ファンド出資分を合算)、Fidelity(9.72%、複数ファンド出資分を合算)、Mistletoe Japan(7.02%)、ImproVista(4.18%)、COO 鈴木歩氏(3.82%)、社員の澤山明依氏(2.70%)、環境エネルギー投資(2.34%)、DBJ キャピタル(2.34%)などが続いている。

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