「Cheerding」でマイナースポーツを盛り上げろーーookamiと第一生命の共創 Vol.1

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ookami事業開発本部ブランドコミュニーケーションチーム/須藤斐紗子さん

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

課題とチャンスのコーナーでは毎回、コラボレーションした企業とスタートアップのケーススタディをお届けします。

スポーツエンターテインメント事業「Player!」を運営するookamiと第一生命保険は、若手アスリート・マイナースポーツの支援や普及を目的としたプロジェクト「Cheerding」の共同事業を発表しています。

モバイルアプリPlayer!はプロ・アマのスポーツ試合途中経過や結果とともに、実況観戦する他のユーザと生の感動をリアルタイムに共有できるスポーツSNSです。2015年の公開以降、昨年1月には月間アクティブユーザー数400万人を突破しており、年間約2万試合を超えるスポーツイベントの情報が発信されるプラットフォームに成長しました。

前半ではスポーツをデジタルの視点から支えることの意義や、今回第一生命と共創に至った経緯などについてookami事業開発本部ブランドコミュニーケーションチームの須藤斐紗子さんにお話を伺いました。

寄付機能でエコシステムをつくる

今回のookamiと第一生命の取り組み「Cheerding」は、若手アスリートやマイナースポーツの普及をサポートするという目的のプロジェクトです。なかなか普段目にする機会が少ないマイナースポーツにフォーカスを当てることで、エンターテインメントとしてのスポーツの価値を広げることも目指しています。

マイナースポーツはどうしてもメディア等への露出も少なく、同じ興味を持つ仲間を見つけることが難しいという課題がありました。今回のプロジェクトは、そうした「とにかく知ってもらう機会」を作るため、既存のPlayer!にマイナースポーツの枠を設け、デジタル上で知る機会をユーザーに向け提供しています。

「マイナースポーツと言われる競技のアスリートやチームは注目を浴びたり、とにかく「知ってもらう」機会、競技の普及に課題を抱えている場合が多いです。一方で一度接点さえ持ってしまえば、面白いスポーツは沢山あります。このような競技とファンをつなぐような取り組みを目指しています」(須藤さん)。

また、ookamiでは既にPlayer!にて、浦和レッズや鹿島アントラーズなどと寄付機能やギフティングのような形でファンからチームにお金を入れてもらう、スポーツを通したチームへのエンゲージメント企画の経験を持ちます。このプロジェクトでも持続的にこの活動を支えるためのエコシステムの設計として、寄付機能による応援システムも導入し、よりファンがエンゲージメントを高めやすい環境を整えたそうです。

Player!内、Cheerding特設ページと実際のサポート画面

マイナースポーツに光を当てる

ある国でマイナースポーツとされるスポーツが、ある国ではメジャースポーツである、そういったことも珍しくはありません。また、マイナースポーツをどう定義するかにもよりますが、たとえメディアに露出が少ない競技であっても、競技人口が多かったり、本当に熱狂的なファンがいるといったケースもあるでしょう。

そういった視点で今回、両社が取り上げた「ラクロス」と「アメリカンフットボール」は特徴的な競技と言えるのではないでしょうか。ラクロスはカナダで国技とされる人気のスポーツですし、またアメリカンフットボールは米国4大スポーツのひとつですが、共に日本では一部のファンの競技に留まっている印象があります。

「初回の取り組みでは、ラクロスとアメフトを選定させていただきました。どちらの競技もチームで実施する競技で、助け合う/協力するという競技性も第一生命様のブランドに合致するという意味も込められています。また、熱狂的な競技者がいる一方でなかなか注目されることの少ないスポーツであることと、今回「マイナースポーツを盛り上げる」という大きなテーマにて共に盛り上げてくれる期待値の高いチームがいるところから逆算的に競技を選定しました」(須藤さん)。

なお今回のプロジェクトでは法政大学アメリカンフットボール部や青山学院大学女子ラクロス部など、大学のスポーツチームが参加対象になっています。

Cheerdingをリリースしたところ、狙い通りプロジェクトには多くの競技チームから「うちも連携できないか」との連絡が舞い込んでいるそうで、現在では5つのチームがCheerdingの対象サポートチームとして登録されています。

「どんな競技であれチームや選手の魅力を伝えることで、スポーツ感の格差なくみなさんが好きなスポーツに出会い、自由に応援できる世界を目指しています。若手アスリートのストーリーや想い、マイナーと言われる競技の面白さ、そういったものが発信されるお手伝いを引き続き行っていきます」(須藤さん)。

後半はookamiと共創に取り組んだ第一生命のエピソードをお送りします。

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