無人配達ロボ「Starship Technologies」が新たな資金調達とエリア拡大(1/2)

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Starship Technologiesの無人配達ロボット

無人の配達ロボットを開発するスタートアップStarship Technologiesは今朝(訳注:1月27日)、1700万ドルの資金を調達し、サービス提供場所にカリフォルニアのUCLAとマサチューセッツのブリッジウォーター州立大学を追加したことを発表した。また、同社は2019年8月時点で10万件だった配達件数を100万件にするというマイルストーンを達成したことも明らかにしており、これは無人配達ロボットを手がける企業として初であると述べている。

2018年には119億ドルだった自動運転ロボット市場は2024年までに340億ドル規模になると予想される。一部の専門家は、今回の新型コロナウィルスの流行による影響で自動運転車によるデリバリーの普及は早まるとみている。自動運転の車やバン、トラックは、ドライバーとの接触が制限されることで感染拡大のリスクを最小限に抑えることは間違いない。この傾向はウィルスの流行で急増する短距離配送では特に顕著で、米国労働統計局によれば、7月から8月にかけて短距離トラック輸送の生産者物価指数は20.4%上昇した。これは倉庫や配送センターからeコマースのフルフィルメントセンター、店舗などへの短距離配送需要の増加によるものである可能性が高い。

Skypeに長年在籍していたAhti Heinla氏とJanus Friis氏によって2014年に設立されたStarshipは、周囲を360度見渡せる9台のカメラや超音波センサーなど豊富な電子機器を搭載した6輪ロボットを展開している。ロボットの最高速度は時速10マイルで、充電、道路の横断、段差の乗り越え、夜間の移動、雨や雪の中でも人間の監視なしに動作する。予防措置として遠隔操縦チームがロボットの進行状況を監視し、必要に応じて制御を行う。

UCLAのキャンパスのような場所ではAndroidおよびiOS用のモバイルアプリを仕様して注文をする。顧客はメニューから希望するものを選択し、配達物を届けたい場所に地図のピンをドロップする。Starshipのロボット — パスワードでロックすることが可能な最大20ポンド(買い物袋約3つ分相当)の商品を運ぶことができるスペース — は継続的に位置情報を報告しながら移動し、目的地に到着するとアプリを介してアラートを送る。

Starshipは、企業および個人消費者向けに配達サービスを月額10ドルのパッケージで提供し、欧米の企業や大学のキャンパス向けにはさらに大規模なフードデリバリープログラムも提供する。注文内容に関係なく顧客は約2ドルの定額料金を支払う。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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