中国自転車レンタル市場の雄「Hello Global(哈囉出行)」、米IPOを申請

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上海で信号待ちをする Hellobike のユーザ
Image credit: TechNode/Eugene Tang

中国の自転車レンタル企業 Hello (哈囉出行)が、アメリカでの新規株式公開を申請したと、Bloomberg が関係者の話をを引用して報じた。

重要視すべき理由:中国のレンタサイクルバブルの生き残りである上海の Hello は、中国最大のレンタサイクル企業の一つだ。もし Hello が上場に成功すれば、中国の自転車レンタサイクル企業として初めてアメリカで上場することになる。

  • Hello は、上場に伴う情報開示と説明責任を伴う IPO によって、持続的な成長へのシフトを示唆している。これは、以前にレンタサイクルアプリが猛烈な勢いで無謀な拡大をしたことに対する反発を受けてのことだ。
  • 中国のレンタサイクル市場は、何度かの統合を経て、現在では大企業の支援を受けた企業が中心となっている。Ant Group(螞蟻集団)傘下の Hello、Didi(滴滴出行)」傘下の「Qingju(青桔単車)」、以前は Mobike(摩拜単車)として知られた「Meituan Bike(美団単車)」だ。
  • 同社は、電動自転車のレンタルや配車サービス事業も行っている。これら一連のシェアリングエコノミーはすべて、中国のビッグテックに対する広範な規制強化の一環として調査厳格化の対象となっている。

詳細:Bloomberg が話を引用した情報筋によると、同社は米国証券取引委員会(SEC)に秘密裏に申請することを選択した。これは、時期や価格設定に柔軟性を持たせることで人気を集めている選択肢だ。

  • この方法では、時期や価格設定に柔軟性を持たせることができるため、最近注目されている選択肢だ。報告書によると、Hello は上場にあたり、China International Capital(中国国際金融)、Credit Suisse Group AG、Morgan Stanleyと協力する。
  • Bloomberg によると、目標とする調達額は明らかにされていない。IFR の以前の報道では、10億米ドル規模の資金調達を目指しているとされた。
  • TechNode(動点科技)は11日の朝、同社への問い合わせを行なったが、同社のスポークスパーソンは本件への関するコメントを控えた。
  • Hello は、460以上の都市で展開しているレンタサイクル事業で、昨年10月時点で4億人の登録ユーザを擁している。また、400都市では電動自転車のレンタルを、300以上の都市では自動車配車サービスを提供している。
  • 同社は2019年には3億人の登録ユーザがいて、「中国最大の二輪交通アプリ」だとしていた。

背景:Hello は、Mobike や ofo(小黄車)から遅れること2年、2016年にサービスを開始。中国の小規模都市に事業を集中させた初のレンタサイクルアプリとして、まもなく人気を博した。

  • Hellobike、Hello TransTech、Hello Global などの名称で知られる同社は、2017年10月に上海証取上場の競合企業 Youon Bike(永安)と合併した
  • Ant Group に加えて、Fosun Group(復星集団)、GGV Capital(紀源資本)、Shenzhen Venture Capital などのトップ投資家が同社を支援している。
  • 中国のシェアリングエコノミー企業各社は、2020年に3兆3,800億人民元(約56.7兆円)以上の資金を調達している。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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