金融サービスにアクセスできない成人の2割をカバー、ケニアの「Finplus」

ピックアップ:Kenyan startup Finplus passes $500m transaction value mark

重要なポイント:ケニアを拠点とするフィンテック系スタートアップのFinplusはサービスを提供する5カ国(ケニア・ウガンダ・タンザニア・エスワティニ・南アフリカ)で金融サービスプロバイダを対象にSaaSプラットフォームを提供する。顧客はローンや保険などのカスタマイズした金融商品を作成して自社の顧客に向けて提供し、運用・管理まで単一のプラットフォーム上から行える。同社は創業から4年目の昨年2020年に総取引金額が5億ドルを超え、前年度から収益が倍増したことを報告している。

詳細な情報:2017年創業のFinplusは昨年度には収益を倍増させキャッシュフローを黒字化、9万3,000人以上のMSMEと個人が最も必要なときにクレジットにアクセスできるようサービスを提供する。同社は現在2億ドルを超えるトランザクション(ローン1億6,500万ドル、預金3,800万ドル)を処理し、今後は多角的な経営に向け新たにeコマースプロダクトも開始する。

  • 同社が提供するプラットフォームでは、デジタル預金、ローン、保険といった金融商品をSaaSプラットフォーム上から簡単に作成が可能で、迅速にローンチし効率的に管理が行える。プラットフォーム上には20以上のマイクロサービスが用意されており、現地のキャッシュレス決済サービス等と提携した柔軟なサービス設計が行えるだけでなく、KYC、リスク決定、返済や支払いの管理、SMSや電子メールによる問い合わせなど、周辺業務の自動化や効率化までもサポートしている。
  • 各顧客ごとの情報やそのトランザクションに関する情報もプラットフォーム上から確認できるようになっており、スタッフごとに細かいアクセス権限等も与えることができるため、運用やバックオフィス業務なども含めたところまでを1つのプラットフォーム上から利用できる。
  • 同地域で類似のサービスを提供するフィンテック系スタートアップには他にBranch、Tala、JUMOなどが挙げられるが、これら企業はカスタマイズ可能な金融商品を自社サービスとして提供することに注力している一方、Finplusはサービスをホワイトレーベルで提供するというアプローチを取っており、これが他社との差別化要因となっている。

背景:世界銀行によれば経済的に銀行口座を保有しておらず十分な金融サービスにアクセスできない成人は世界中で約20億人いると推定されており、そのうちの約17%の3億5,000万人は同社がサービスを提供する5カ国を含むサブサハラ・アフリカに集中している。同社がサービスを提供するケニア、タンザニア、ウガンダは、成人の20%以上がモバイルマネーのアカウントのみを所有しているという状況にある。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

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